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[ 2008-04-02]

子どもの村建設支援でコンサート
竹澤恭子さんらが名器ストラドを演奏

及川 春奈
公益・ボランティア支援グループ
公益チーム


コンサートで演奏する南さん(左)と竹澤さん
コンサートで演奏する南さん(左)と竹澤さん

ぎっしりと埋まった聴衆
ぎっしりと埋まった聴衆

 親の虐待や育児放棄など、さまざまな事情で家族と暮らすことができない子どもが日本でも増えている。こうした心に傷を負った子どもたちを引き取り、養育する児童福祉施設「子どもの村」を福岡に建設する動きが具体化している。2008年3月25日には福岡シンフォニーホールを会場に、建設支援のための「竹澤恭子&南紫音」チャリティーコンサートが日本財団と日本音楽財団の支援で開かれ、ヴァイオリンの名器ストラディヴァリウス(ストラド)の響きが満員の聴衆を魅了した。


募金をする聴衆
募金をする聴衆

 子どもの村は、国際的なNGO(非政府組織)の「SOS子どもの村」(本部オーストリア)が1949年から始めた活動で、世界131カ国で400カ所以上の村を運営し、4万人以上の子どもを受け入れている。1つの家に母親役の専門のスタッフ1人が住み込み、10歳までの子ども5-6人を養育する。約40年前に修業のためオーストリアに渡った福岡市内の菓子メーカー社長が「子どもの村」を訪問、それ以来「ぜひ日本にも」という思いをあたため続け、06年ごろから村建設に向け各方面に働きかけた。


ストラドを演奏する南さん
ストラドを演奏する南さん

 その結果、07年8月には「子どもの村福岡を設立する会」が発足、08年3月には福岡市が同市西区今津地区の市有地3,500平米の貸与を決めた。設立する会は本部と連携を取りながらこの場所に5棟を建設し、2010年春に開村する計画だ。その費用約1億8,000万円は福岡県内の企業のほか市民からの寄付で賄う予定。今回のコンサートはこの一環で、日本音楽財団からストラドの貸与を受けている竹澤恭子さんと南紫音さんが江口玲さんのピアノ伴奏でグリーグやサラサーテ、ブラームスなどのヴァイオリンの名曲を演奏した。

 会場にはほぼ満員の約1,500人が入場。特に子どもたちの姿が目についた。日本音楽財団が今回のような大規模なチャリティーコンサートを東京以外で開催するのは初めてだ。このコンサートの売り上げから約500万円が子どもの村福岡を設立する会に寄贈される。設立する会は子どもの村建設に向けて、今後も数回チャリティーコンサートを開く計画だ。


熱演の竹澤さん
熱演の竹澤さん

 コンサートに出演した竹澤さんは愛知県生まれで米国のジュリアード音楽院出身。1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールで優勝、以来世界的ヴァイオリニストとして注目を集めている。南さんは福岡県出身。15歳の時第13回アルベルトクルチ国際ヴァイオリンコンクールで優勝している。この4月に桐朋学園大に進学の予定。それぞれ日本音楽財団からストラドを貸与され、演奏活動を続けている。