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[ 2009-07-17]

アフリカ視察報告7

小林 真一
防衛省 陸上自衛隊 東部方面衛生隊  第102野外病院隊  副隊長


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1 はじめに

 今回、私は日本財団主催のアフリカ貧困実情調査(南アフリカ共和国とコンゴ民主共和国)に参加する機会を頂きました。アフリカ大陸は、おおよそ日本が80 個分入る広さがあります。当然ながら様々な国があり、それぞれの地域の特徴があります。その中でも特にサハラ砂漠以南の国々は貧しいアフリカを象徴しているとされています。本調査ではそれらの国々の中で、南アフリカ共和国とコンゴ民主共和国を訪れました。両国の貧困事情に関して、出来るだけ現地で直に見聞した事を中心に、今まで私自身が日本での一般的な情報源では感じることが出来なかった事を、この場をお借りしてお伝えできればと思います。もちろん私自身がアフリカは初体験ですので、これまで滞在された経験があるような方々にとっては、すでにご存知の事なのかもしれませんので御理解下さい。また、記載内容に関しては、現地の方々から得た情報を元にした私的解釈を含むものもあり、公式なデータに基づいたものではない内容も記載されていますことを御了承願います。

2 南アフリカ共和国
背景

空港
中央右に写っているサッカーボールが、空港にある2010年ワールドカップモニュメント。空港内は写真撮影不可であったため、空港外から撮影

 南アフリカ共和国(南アフリカ)は、2010年サッカーワールドカップの開催地です。私達が今回最初にアフリカに足を踏み入れた Johannesburg 市の O・R・タンボ国際空港のロータリーには大きなサッカーボールのモニュメントがあり、その他、幹線道路や地下鉄等のインフラ整備が急ピッチで進められていました。南アフリカは世界的には中進国でもアフリカにおいては最先進国であり、ヨーロッパを始めとする世界資本が投入され、Johannesburg のような中枢都市では、求職者で人口が急増しています。しかし、それら労働者の中で豊かな暮らしを得られるのはごく僅かであり、大半の労働者は街の中心部に於いてはスラム街の住人となり、郊外では informal settlement(不法居住者入植地)等に於いて貧困層によるコミュニティーを形成しています。1996 年に初めて南アフリカで自由選挙が施行されて以来、アパルトヘイトは法的に撤廃されていますが、これらコミュニティーの住人は依然として法改正前からコミュニティーに居住する黒人であり、白人を始めとする裕福層は、有刺鉄線のついた高い防護壁や警察犬等でセキュリティー的に完全防御された要塞の様な高級住宅街に居住しています。これらは、近年、治安が悪化の一途を辿り、世界一危険な都市の一つとまで呼ばれるに至ってしまった Johannesburg での組織犯罪から、財産や身を守るための手段でもあるのです。白人が都市部へ通勤する場合は、全員が自家用車を利用するため、街の道路の歩行者はほとんど黒人の方です。緑が生い茂る立派な公園も、昼間にもかかわらず一人の散歩者も見かけず、憩いの場としての機能を果たしていません。昼夜に関わらず、襲撃に遭う危険が高いからだそうです。セキュリティー的に安心して家族で遊べる公園へは、Johannesburg から車で 1 時間半ほど走らなければならないと聞きました。アパルトヘイトの後遺症は、依然として著しい貧富の差と犯罪の多発として現存しています。これらは程度の差こそあれ、南アフリカ全体の抱える問題であるようです。





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