【シリーズ報告書】タイ義肢財団のモバイルユニット

総務グループ
企画推進チーム

今回ラオス・ヴィエンチャンで開催された4日間に渡るモバイルユニットでサービスを受けたけたラオス人患者は合計163名でした。期間中、タイ人義足製作技術者がつくった総義足製作数は206本で、修理された義足は合計44本でした。(タイ国内で行っているときは、1回の開催あたりおおよそ250名の患者が訪れます。)ラオスでは初のモバイルユニットでした。

これに対し、タイ人義肢装具製作技術者55名、義肢装具士指導者2名(日本人1名、日本財団の支援により育成されたカンボジア人1名。彼らは指導、患者を受け持ち義足製作も行う)、医者12名、看護士6名、合計75名が参加した。

彼らは、非常にまとまりがあり、朝8時から夜10時ごろまで4日間義足製作を続けているにもかかわらず、最後まで仕事のペースは落ちず、その働きぶりには目を見張りました。

ラオス人患者の義足は、古く重く、かつフィッティング状態も良くないものでした。モバイルユニットで作られる義足は、時間制限がある都合上急いで作られるが、それまでの義足よりはるかに良い物であるため、患者は喜びの笑みを浮かべていました。ラオス国内では義足に対するニーズが高いと聞きましたが、参加人数がタイ国内と比べると少なかったのは、初めてラオスで行われたため認識度が低かった。そして、お金を支払わなければならないと思った患者が多かったからです。

同行したドクター12名はリハビリテーション医でありましたが、彼らが1番始めに患者を見て処方を指示する立場にあるにもかかわらず、義肢装具の知識が未熟なため、間違った処方の指示を義肢装具製作技術者へ出しているケースが多々見られました。訓練を受けている2名の外国人義肢装具士は、間違った指示に従うことなく、自分の判断で患者に対して的確な義足製作を行っていましたが、十分な訓練を受けたことのないタイ人義肢装具製作技術者は医師の処方指示には逆らうことはできず、疑問を感じながらも医師の指示通りに義足を作っていました。最終的に義足の仮合わせ時に、患者からサイズが合わない、足が痛む等のクレームがでて、また作り直すという作業が繰り返されていました。義肢装具製作技術者の育成も大変重要な事項ではありますが、義肢義足に携わる医者への義肢装具教育も同時に行わないことには、義肢装具サービスの質は上がらないことを悟りました。