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[ 2009-06-29]

ハンセン病プロジェクトがスタート ASEANで記念式典


ASEANスリン事務局長と笹川会長
ASEANスリン事務局長と笹川会長

東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本財団の間で昨年6月、包括提携された主要業務の一つ「ハンセン病制圧と回復者の尊厳回復」プロジェクトがスタートすることになり、6月15日、インドネシアの首都ジャカルタで開始式典を開催、スリン・ピッツワン事務局長は「ASEAN共同体が、このような社会問題に対し行動を起こしていることを世界に見せよう」と力強く開会宣言した。

インドネシア・スラバヤのサンバー・グラガーハンセン病コロニー
インドネシア・スラバヤのサンバー・グラガーハンセン病コロニー

インドネシアでは現在も年間1万5千人を超すハンセン病患者が発生。インド、ブラジルに次ぐ高い数字となっているが、回復者によるネットワーク組織が比較的しっかりしていることなどから、今回のプロジェクトのスタート国に選ばれた。当面、政府、市民社会との協力関係を模索しながら、ワークショップや啓発キャンペーンを通じ、企業との連携や患者・回復者のネットワークの強化、メディアとの交流・啓発を進め、その実績を他のASEAN諸国に広げていく考えだ。


式典会場
式典会場

式典はジャカルタ市内のASEAN事務局で行われ、日本財団の笹川陽平会長、スリン事務局長のほか、ASEAN加盟各国政府、世界保健機関(WHO)、ハンセン病回復者団体などの関係者ら約2百人が出席した。


笹川会長
笹川会長

スリン事務局長に続いてあいさつに立った笹川会長は「ハンセン病回復者やその家族が他の人と同じ権利を享受する社会を作り出すためには、政治的指導者、回復者、メディア、企業、そしてその他の社会組織がそろって問題を共有し、力をそろえることが必要だ」と指摘、各界の協力を求めた。


アディ氏
アディ氏

回復者の組織「ペルマータ」のメンバーで、このプロジェクトのマネージャーを務めるアディ・ヨセップ氏は母親とともにハンセン病で苦しんだ経験を披露し、「このプロジェクトが成功すれば、世界中から注目される。企業、メディア、政府と協力して世界からハンセン病回復者に対する差別、偏見をなくしたい」と意気込みを語った。


日本財団は2008年6月、ASEAN事務局と包括業務提携を締結、「ハンセン病制圧と回復者の尊厳回復」のほかに、「海洋の安全保障」「国際的なネットワーク構築と人材育成」「伝統医療の復興」「障害者の社会参加の推進」を加えた5分野に5年間で計500万米ドルの支援を行うことになっている。