[ 2008-11-17]

初の伝統医療国際会議開く WHOが主催 70カ国参加


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WHO伝統医療国際会議の参加者たち
WHO伝統医療国際会議の参加者たち

WHO(世界保健機関)の「伝統医療国際会議」が2008年11月7日から3日間、中国・北京市郊外のホテルで開催された。プライマリー・ヘルス・ケア(基本的医療)への伝統医療の活用がテーマでWHOがこうした国際会議を開催するのは初めて。伝統医療の保存・保護や品質管理に向けた規制・基準づくり、新たな開発や知識・技術の刷新などを内容とした北京宣言も採択され、今後、各国で伝統医療の一層の普及を目指すことになる。

今年はWHO設立60周年、伝統医療の活用が提唱されたアルマータ宣言から30年の節目に当たり、国際会議と併行して各国の伝統医療関連企業、NGOが参加するシンポジウムも開催され、70カ国から約2000人が出席する大規模なイベントとなった。初日のオープニング・セレモニーではマーガレット・チャンWHO事務局長が「品質管理の向上と適正利用の普及を図ることで伝統医療は近代医療と共存でき、それが新たな保健医療システムの確立にもつながる」とあいさつ。富山の置き薬制度を取り入れた伝統医療の普及事業が軌道に乗りつつあるモンゴルをはじめ世界29カ国代表が、それぞれ伝統医療の現状や活用実態を報告した。


日本財団もWHOのパートナーとして会議に出席、笹川陽平会長はモンゴルの普及事業を支援した立場から「置き薬によって医師の往診数が40%も減った遊牧地区もある」などと事業の成果を紹介するとともに「世界では今も多くの人が医療や薬にアクセスできず苦しんでいる。こうした人々に(近代医療に比べれば安価な)伝統医薬品を届けることで医療環境改善に寄与したい」と述べた。(スピーチ文要約はコチラ


日本財団はこのほかの地域でも伝統医療の普及を支援しており、ミャンマーでは既に昨年から各集落に一箱、全国約7000ヶ所に薬箱を配置する事業が始まっているほか、タイでは1200世帯に置き薬を配布し伝統医療と置き薬システムの活用の在り方を専門家が調べるプロジェクトがスタート、カンボジアでは伝統医療専門学校への専門家の派遣や指導員の育成が計画されている。さらに今年6月、ASEAN(東南アジア諸国連合)事務局との間で締結された5年間の業務提携でも伝統医療の普及事業に取り組む予定。笹川会長は「各国の国民性や地域性に合わせ柔軟に対応したい」と意欲を語っている。

*日本財団の伝統医療の活用支援に関する詳細はコチラ