活動理念


活動理念


 社会のさまざまな困難に立ち向かう活動を支援する私たちにとって、限られた資金をどう有効に活かすかが重要なポイントです。つねに社会の情勢や世界の動向をつかみ、支援を必要とする世の中の切実なニーズを探り、すばやく対応する能力と行動力を持たねばなりません。

 また、支援にあたっては、その活動が及ぼす社会的、国際的な広がりや未来への発展に対して、どの程度の貢献ができるかについても十分に考えなければなりません。

 このために、私たちは自らが調査活動を行い、効果的な事業プログラムをつくりあげる有能な人材の育成や、また、どこにどのようなニーズがあるかを的確に把握できる情報ネットワークづくりに努めています。私たちにとってさらに重要なことは、支援の対象を明確にすることです。社会的平等を旨とする政府の施策とは異なり、先見性をもって、いま、どこで何が最も必要とされているかを見極め、そのニーズに対して重点的に支援を行います。国でもない、企業でもない、社会セクターとしての私たちのこうした活動を通じて、社会に新たな活力が生み出されてくると、私たちは確信しています。

 私たちは社会セクターとしての自らの能力と活動の質を高めるとともに、将来のいかなる変化にもすばやく対応できる機能と柔軟性をもてるよう努めています。新しい変化をいち早く見つけ、前例にこだらわずに最善の対応を試みる先見性と創造性、そして決断力と実行力で幅広く活動をすすめていきます。

     先駆的に、弾力的に社会のニーズに対応するためには、あまねく平等にという対応の仕方ではなく、優先順位を持って、深く、そしてきめ細かく対応することのほうが肝心である。あまねく平等にという対応は、ややもすると社会を硬直化させることになりかねないからである。


     前例を繰り返すことは社会の老化につながることである。新しい変化の兆候を見落としてしまうことになるからである。ささやかな兆候であっても、それを鋭く感じとり、前例のないことであっても、それに取り組み、新しい創造を行うことは、それこそが社会を老化させないための不可欠なことであることを知らねばならない。


     失敗することは学習することである。同じ失敗を繰り返してはならないが、失敗を恐れてはならない。それよりも速やかに行動することが大切である。社会が弾力を失わないために。


     社会に対してオープンであり、透明であることは、社会から新しい情報を受信することのための最も基本的且つ重要な条件である。社会に対して有用、有効な存在であり続けるために、それは不可欠の条件であることを知らねばならない。


     自己評価、自己教育のできない者は、前例にこだわりながら、却って失敗を繰り返すという過誤を犯しがちである。先の大戦における日本軍の敗戦に至る軌跡はそのことを的確に教えてくれる。


     社会は常に変化しているが、すべてのことが同じように変化しているのではない。大切なことは変化を、変化の兆しのうちに見つけ出すことである。誰もそれに気付いていないときに、いち早く変化の兆しを見つけ、その中にどのような情報がひそんでいるかを読み取ることが肝要である。それは未来からの呼びかけに応えることである。


     人間が人間であるということにおいては世界はひとつである。とはいうものの、世界にはたくさんの民族があり、たくさんの社会が営まれ、たくさんの国家が作られている。それらはそれぞれに歴史があり、文化を生み、伝統を持っており、価値観もさまざまである。したがって、それぞれの社会の中でのニーズもきわめて多様である。

     すなわち、今日、世界のいたるところで、さまざまの情報が発信されていることを忘れてはならない。それらの情報を絶えず正しく受け止め、それに対する対応を考えるために、世界中に良き人脈を持つことが何よりも大切なことであることを自覚し、それを自ら開拓してゆくてだてをしっかり身につけなければならない。