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[ 2008-04-25]

人の出会い・大自然に感動
体験クルーズの子どもたち

高橋 秀章
高橋 秀章
海洋グループ
海洋安全チーム


ランチの子どもたちでにぎわうふじ丸のデッキ
ランチの子どもたちでにぎわうふじ丸のデッキ

 初めは緊張していた子供たちも次第に仲よくなり、解団式では別れを惜しんだ——。海の体験を通じて次代を担う子どもたちの健全育成を目的に実施している「ブルーシー・アンド・グリーランド財団」(B&G財団)の体験クルーズ。客船「ふじ丸」(2万3,235トン)を使い、東京・晴海-小笠原を往復する30周年の記念クルーズに参加、子どもたちと一緒に5泊6日(2008年3月26日から3月31日)の船旅を経験した。

カヌーを楽しむ少女たち
カヌーを楽しむ少女たち

 今回のクルーズは、船内活動と寄港地(小笠原)活動の2つに分けられる。船内活動では、497人の子どもたちが船という限られた空間の中で生活を共にする。1室4人の客室には、学年がうまく振り分けられており、同じ組の中学生が小学生の面倒を見ることができるように工夫されている。互いの素性を知らないだけに、溶け込むにはそれなりの時間を要する。集団生活というふだんとは勝手が違い、揺れる船内での活動に対して子どもたちの不安は募る。

 しかし、小笠原で積極的に活動したいという気持ちは共通のようだ。操舵室(デッキ)見学会では船酔いに耐えながら乗組員から話を聞いていた。往路は鳥島でアホウドリ観察、復路は何もない海の上にポツリとそびえる岩・孀婦(そうふ)岩を観察した。この岩は高さ100メートルもあり、子どもたちは大海原の中にある自然を目のあたりにすることができた。特別講師の元水泳選手・中村真衣さんと元競艇選手・植木通彦さんは、自身の経験談をもとに将来に対し夢と目的を持とうと話し、こどもたちの夢にエールを送った。


小笠原ではクジラも姿を見せた
小笠原ではクジラも姿を見せた
スノーケルで水中生物の観察
スノーケルで水中生物の観察

 寄港地・小笠原では2日間滞在。大村海岸活動のホエールウォッチングでは、子どもたちが複数の漁船に乗船した。ザトウクジラが優雅に泳ぐ姿を見て子供たちから歓声があがった。小港海岸活動ではオール使いに手間取りながらも2人乗りカヌーを操縦した。このほかスノーケルを利用した水中生物の観察やライフセービング活動を体験、子どもたちは新しい体験に目を輝かせて挑戦していた。

船上で体操をする子どもたち
船上で体操をする子どもたち

 B&G財団には今回の体験に参加した小学生の1人から「いままでの海は貝殻を拾い、砂浜で遊ぶことだった。海は大きいと感じていたが、今度の体験でさらに大きく思えた。とても新鮮で美しく、たくさんの命があるのだと知り、みんなで守っていくべきだと思った」という感想が送られてきた。また小学生の娘を参加させた母親は「学校の勉強や日々の生活では得られない感動や心を持ち帰ってきた」と報告。「人の出会いの素晴らしさを実感できたようだ」と、子どもの成長ぶりを喜ぶ親の声も寄せられた。


動画(1分09秒)