大洋水深総図の専門家らが来日
笹川会長が激励




地球全体の全海底の様子を書き表した「大洋水深総図」を作成する技能と知識を身につけた専門家による大洋水深総図委員会(GEBCO)総会がこのほど東京で開かれ、5日間にわたって海底地図の改定などについて活発な論議が行われた。
日本財団は発展途上国の若手研究者らを対象に大洋水深総図に関する教育プログラムを実施し、研究者らは奨学生として米国の大学で学んでいる。今回の会議にはこの奨学生や卒業生らも運営のサポート役などで参加、2008年5月27日には日本財団の笹川陽平会長を表敬訪問した。
GEBCO総会は、GEBCO指導委員会や作業部会の会議を一斉に実施するもので、日本で総会が開催されるのは2001年の神戸以来2回目。今回は海上保安庁創設60周年に合わせて5月26日-30日の日程で開かれた。
この会議はGEBCOの編集や改定について話し合うもので、1年に1回のペースで開催している。各国が調査した周辺海域の海底地形の名称に関する提案もあり、認定されれば国際的に公式名称となるという。

GEBCOは、モナコ大公・アルベール一世が提唱し1903年に作成が始まり、翌1904年に第1版が完成した。現在はIHO(国際水路機関)とIOC(ユネスコ 政府間海洋学委員会)が協力して地球儀や地図帳などに使う大洋水深総図作成を続けている。

発展途上国には、こうした専門家が少ないことから、日本財団は2004年度から若手の研究者や海上保安庁などの専門行政官を対象に、米国のニューハンプシャー州立大で1年間水深総図作成の技法を学ぶ奨学生制度を実施している。
この制度で学んだ専門家は在学中の奨学生を含めると16カ国24人(うち4人が日本の海上保安庁勤務)となる。
笹川会長を表敬訪問したのは、今回の会議で運営のサポートや小委員会のオブザーバーとして総会に参加したペルー、インドネシア、フィリピンなどの17人とGEBCOの役員ら6人の計23人。
笹川会長はこの中で「みなさんの仕事はあまり世間に知られていないが、大変重要な仕事だ。短期間で終わる仕事でないことも承知している。日本財団が協力できることは大きな誇りで、皆さんの活動を今後も支援したい」と、メンバーを激励した。