
日本財団が1994年から助成を始めた福祉車両が2007年度で累計2万台を突破し2008年3月2日、これを記念した贈呈式が岡山県倉敷市の児島競艇場で行われた。日本財団の活動資金となる競艇事業の交付金がどのように活用されているか、広く知ってもらうのが狙い。贈呈式では獲得賞金の年間最多記録を持つ元選手・植木通彦さん(39)らから倉敷市内の社会福祉法人3団体の代表に車両のキーが贈られ、日本財団の三浦一郎理事は「引き続きこうした企画を前向きに検討したい」と語った。
2007年度、全国のNPO(民間非営利団体)や社会福祉法人に配備される福祉車両は訪問入浴車や昇降シートの付いた介護支援車など6タイプ合せ2,369台。順次、配備が進められており、これにより94年度以降の累計は20,359台と事業開始以来14年で2万台の大台に乗る。車両購入費の60または80パ-セントを日本財団が補助する仕組みで、日本財団の緑色のロゴを付け全国を走り回る福祉車両は、お年寄りや体の不自由な人たちの支援に欠くことができない存在となっている。

この日、贈呈を受けたのは、「王慈福祉会」「うずき会」「郁青会」の3団体。いずれも倉敷市内で活躍する社会福祉法人で、これまでにも福祉車両の助成を受けている。児島競艇場1階に設けられた式場にはリフト付き車いす対応車など3台の福祉車両が並べられ、開催中のレースの合間を縫って、植木さんら3人が、それぞれレプリカの黄金のキーを手渡した。これに対し王慈福祉会の松尾隆司・統括事務長は「デイ・サービスなどに活用させていただく。日本財団には今後も地域福祉の支えとなってほしい」と感謝の言葉を述べた。
一方、植木さんは「日本財団がこんなに手広く公益事業を展開しているとは知らなかった。こうした事実を皆さんにもっと広く知ってもらいたい。そうすれば競艇ファンも増えると思う」と感想を語った。現役時代“黒い弾丸”の異名をとり、日本モーターボート選手会会長も務めた黒明良光さん(61)も児島競艇のアドバイザーの立場から「こういう事業が行われていると知れば、意気に感じて競艇に関心を持つ若いファンも増えるはず。同様の催しを積極的に実施してほしい」と注文を付けた。

現役を退いたとは言え、いまも高い人気を持つ元選手らの登場もあって、100人を超す競艇ファンらが贈呈式を見守り、「ウエキー」の掛け声も上がった。また会場にはこれと併せ「“Shop人にやさしく”販売会 in 児島競艇場」と題し、日本財団が支援する倉敷市の「ひまわりの会」など福祉団体4団体が仮設テントで手作りのパンやクッキー、ガラス製品などを即売、好評を呼んだ。3月22日に三重県の津競艇場でも同様の贈呈式が行われる。