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[ 2009-09-18]

2009年度インターン報告
「飛び込み作戦で人脈構築! むそう」

丸山 綾子
公益・ボランティア支援グループ インターン


法人名 (福)むそう
事業所名 中華茶房うんぷう
代表者 戸枝陽基 氏
所在地 愛知県半田市長根町3-1-11
TEL/FAX 0569-20-2577/0569-20-2588
ホームページ http://www.musou03.org/index.php
インタビュイー (福)むそう 理事長 戸枝陽基 氏

商品が出来るまで

女性が一人でも入れるラーメン屋ってないよな…店舗展開が出来、障害者に可能な作業工程を持つ商品を探していた戸枝さんは、そこに着目しました。若い女性や主婦をターゲットに、障害者が地域と結びつきながら働ける、それでいて洗練されたラーメン屋を作ろう!そんな思いからむそうは出発しました。


製品(Product)

餅は餅屋と言いますが、むそうのラーメンは、ラーメンを作るさまざまな要素の専門家の力でできています。気に入ったラーメン屋には、「お宅のスープに惚れました!」と飛び込みで協力を依頼。出来上がったスープは企業の研究室で成分分析し、さらなるおいしさを目指します。醤油は地元に昔からある醤油店から提供を受けています。材料の確保には商社とも連携しました。

通販用スープの真空パウチは厨房で出来てすぐに行い、品質を維持します。メニューには女性用のハーフサイズも用意。自家製卵を使った卵麺・さっぱりした冷やし麺は、季節限定の商品です。

 


価格(Price)

他店舗の値段をリサーチして、相場感にマッチしながらも、ブランド感を維持できる値段をつけました。ノーマルなラーメンが700円(しょうゆ・しお・みそ共に)、ハーフラーメン500円です。

流通(Place)

店舗販売がほとんどです。鹿児島の黒豚チャーシューなど、クオリティ重視で他施設の製品も採用しています。

広報(Promotion)

ホームページ展開やチラシのポスティングのほか、関連団体のイベントに販売カーで赴くとかなりインパクトがあります。季節商品情報なども、そうしたイベントの参加者名簿から送付します。またむそうには毎年2千人以上の見学者があるので、見学者の方の口コミもなかなかのもののようです。


利用者について

元々ある仕事を割り振るのではなく、利用者に合わせて仕事を創るのが、むそうの方針です。アメリカ発の自閉症支援プログラムを使ってラーメン調理作業を構造化し、写真や絵を用いて目で見てわかるようなマニュアルをつくりました。これを使いつつ、根気よく何度も教えて作業を習得してもらいます。精神・身体・知的の障害者が合わせて5人働いていますが、それぞれが自分の障害特性に合った仕事をすることで、作業をうまく分担できます。
 
利用者が仕事に喜び・誇り・やりがいを持てるよう、商品を直接販売してお客様の反応を受けることにこだわっています。自分が作ったものを「おいしい」と言われるうれしさは、利用者にとって何にも代えられないものです。


地域との関係性

地域との関係づくりは、もっとも力を入れていることの一つ。ラーメン屋が営業している建物・アートスクエアは福祉施設というよりもむしろ商業施設的なたたずまい。近隣の人たちが気軽におとずれ雑貨を見たり、コーヒーを飲んだりしています。この施設の中での絵画展や、養鶏で採れた卵を近所に配達するコミュニケーションを通じて、地域に愛されるお店を目指しています。


ここがポイント! まるちゃんビュー

飛び込んだ先の人から次の人を紹介され、さらに飛び込んでいく。そんな戸枝さんのすばらしい行動力とガッツが、むそうのおいしいラーメンを作り上げたといってもいいでしょう。簡単には出来ないことのようですが、実は「行動力」こそ、一番身につけやすいものかもしれません。行動力は「行ったか」「行かなかったか」で分かります。そして行動力を上げるためには?とにかく「行動」すればいい。行動力は思考力やコミュニケーション力に比べとても明白で伸ばしやすい力です。難しい状況でもまず何か動いてみることが、大切な一歩なのかもしれません。

(インタビュー日 2009/08/21)

~この調査報告書は、日本財団2009年度インターンシッププログラムにおいて作成しました~
■公益・ボランティア支援グループ 福祉チーム インターン学生(調査・執筆)
   筑波大学 芸術専門学群 3年 藤森瑞葉
   京都大学 総合人間学部 総合人間学科 3年 丸山綾子
■インターンシップチューター(企画・監修)
   公益・ボランティア支援グループ 福祉チーム 伊藤広毅