「夢の貯金箱」では、スーダンの視覚障害学生の人たちに音声読み上げソフトを提供し、大学で学ぶ機会を提供するとともに、“ブラインドサッカー”を普及して視覚障害者の生活を変えていこうと活動している、NPO法人 スーダン障害者教育支援の会を支援しています。
先日、、スーダン訪問にあたっての意気込みを語ってくれた、日頃は日本で活動し、スーダンの現場を訪れたのは初めてという筑波大学第三学群国際総合学類の御村明日香さんのレポートを上・下2回にわけてご紹介します。


日本での活動から、スーダン渡航へ
私は大学2年生の秋より、スーダンにおける障害者の教育を支援するため、日本でCAPEDS事務局員として活動してきました。もともとアフリカの国際協力に興味があったこと、そして将来的には障害児教育を自分の軸にしようと決めていたこともあり、「アフリカ」「障害」「教育」という3つをキーワードとする当団体は、非常に魅力的に感じました。
個性的なメンバーに囲まれた活動は非常に面白く、やりがいはありましたが、大変なイベント企画や、運営の行き詰まりも経験し、時として一人で行う作業にやるせなさを感じることもありました。もっと身近に助けを求めている人もいるのに・・・。大学生活を通して筑波大学の障害学生支援や地域ボランティアに関わってきた私は、目の前で困っている友だちを差し置いて、どうしてこんな事務作業ばかりやっているんだろうと思うこともありました。
そんな悩む時期が続いたとき、ある人から「スーダンの視覚障害者の高等教育が、紛争や食糧難より必要なの?」と言われたことがありました。冷淡な表現かもしれませんが、それは彼にも私にも素朴な疑問でした。ああだこうだ言いながら、十分に答えることが出来なかったことをよく覚えています。
渡航を終え、今振り返れば、自分が支援するどころか、現地の溢れんばかりのエネルギーに圧倒されっぱなしのスーダン訪問でした。分厚い日本語の本や教科書を丁寧に点訳する学生の話や、始めは全くパソコンができず、繰り返し繰り返し講義に参加して、やっと使えるようになったという受講生の経験談、盲学校でペットボトルに石を入れてサッカーをしていたという生徒・・・一つ一つのエピソードから、想像を超える勉強欲とサッカー熱がひしひしと伝わってきました。強烈な底力に加え、今までどこかで「スーダンの障害者」と括っていた人々が、実際に会ってみるとユーモアや人間味に溢れており、まるで前からずっと知り合いでもあったように自然に打ち解けることができました。
紛争や貧困のイメージで語られることの多いスーダンですが、もっとも社会から光の当てられにくい障害者の方々が、こんなにも明るく貪欲に生きているなんて、日本で誰が想像できるでしょうか。
「これから、優秀な学生をインストラクターとして養成していきたい。」
「今、障害を持つ学生に対する大学院の学費免除を大学に求めている。」
「自分たち支援室の活動が大学にも波及した。これも自分たちの成果として考えたい。」
自分たちの活動に対する、自信のみなぎる言葉の数々に、今まで私たちCAPEDSが支援において重視してきた「自分たちのことは、自分たちの力で」という内発的取り組みの原型を見た気がしました。私の、すべての大学における活動は、この出会いのためにあったのだと思った瞬間でした。
≪つづく≫