夢の貯金箱では皆様から寄せられた寄付を「犯罪被害にあった方」の支援のために活用しています。
理不尽な犯罪により最愛の家族を奪われた遺族の方々の声、被害者にもかかわらず、事件後の社会の冷たい仕打ちに孤立し苦しんでいる事実がニュースで報道されることは稀です。
多くの被害者や遺族の方々が、悲しみ、苦しみの中から、犠牲者の生命を無駄にせず、犯罪のない社会のために役立ててほしいと願っています。
これからお届けする「犯罪被害者の声」は夢の貯金箱が支援するNPO法人全国被害者支援ネットワークによせられた手記です。
昨今の「山口県光市母子殺人事件」の裁判のニュースを見聞きし、我が事のように悔しさとやりきれない思いでいっぱいになり「もうこれ以上被害者家族を傷つけないで下さい」21人の弁護団にそう言いたい思いになりました。
私の娘が犯罪被害者になって4年になろうとしています。当時の私はまともな精神状態ではなく、それでも生活のために仕事を休むことも出来ず、身体にはいろんな症状が出ていました。身体が数分おきに硬直して、玄関の段差を踏み外し頭を強打し病院で検査を受けたりもしました。「私がしっかりしなければ娘を守ってやることができない」と自分の心や身体にむち打って毎日を過ごしていました。
加害者は、当初犯行を認めていながら「示談」を断ったと同時に敵意をむき出しに犯行を否認してきました。犯人が逮捕されたらそれで終わりだと思っていましたが、それは戦いの始まりでした。毎日毎日が不安と恐怖のくり返しでした。
そんな中、姉が新聞に紹介されていた「熊本犯罪被害者支援センター」を教えてくれました。最初は不安な気持ちで電話をしましたが、なかなか出向いて行って相談するまでには決心がつきませんでした。しかし、誰かに助けを求めなければもう限界というところまで心身ともに疲れきっていましたので数日後、藁にもすがる思いで「熊本犯罪被害者支援センター」へ相談に行きました。
その後、検事さんとの面談の時や裁判の時に付き添っていただきました。
加害者が供述をひるがえした時の公判では朝から安定剤を服用したのですが、加害者と弁護人の嫌がらせとしか思えない言葉や態度に感情が高ぶり「うそつき!」と言葉を発していました。今まで我慢してきた私の身体中の叫びでした。その時も支援員の方々がやさしく手を握ってくださりどうにか冷静さを取り戻すことができました。
私の場合は、本当に恵まれていたのだと思います。支援センターの方々に守られて、担当の検事さんとも話が出来たり、加害者の目の前で自分の気持ちや娘の気持ちを裁判官に訴えることもできました。加害者は控訴しましたが、高裁で棄却され実刑が確定しました。その時も支援員の方々と一緒に涙を流して喜びました。支援センターの方々の温かい言葉やお人柄に支えられて裁判を乗り越えることができました。
これからも被害に遭われた方々を支えていってほしいと思います。まだまだこのような支援センターがあるということを知らない被害者の方々が多いと思いますので全国に啓発してほしいと思います。