プロジェクトニュース

[ 2010/02/24]

エチオピアでの教育支援【差別に苦しむ命のために 】


エチオピア回復者の子供教育支援基金のご紹介

 夢の貯金箱の支援メニューのひとつに「現代社会に残る差別で苦しむ命」をサポートするプロジェクトがあります。また、100万円以上のご寄付を頂いた場合には
分野を指定して寄付することができます。2005年に、匿名の方より「アフリカのために使ってほしい」と200万円のご寄付を頂きました。今回は、このご寄付を使った活動の報告レポートがパートナーである笹川記念保健財団よりあがってまいりましたのでご紹介いたします。




ハンセン病は治る病気になりましたが、偏見や差別はなくなりません。差別や偏見は病気を体験した人のみではなく、その子供たちにもハンセン病の家族がいたというレッテルを貼り、負の遺産が次世代にも受け継がれていきます。身体の障害は貧困につながり、貧困は偏見や差別をさらに強固なものとし、そのため回復者は定職に就くことができません。結果、施しや善意に依拠した生活を送らざるをえなくなり、一般社会の人たちと交わり暮らすことができないという悪循環が続いていくのです。
 また、回復者の多くは子供を学校に通わせることができません。学校に通わなかった子供たちは、定職につくことができません。この悪循環を断ち切るために非常に有効であるのが、子供たちの教育支援です。

 子供たちの教育は、回復たちも非常に重要なものと考えています。子供たちが教育を受け、自分の望む仕事をし、自分らしく生きていってほしいという願いは切実です。匿名のご寄付による「エチオピア回復者の子供教育支援基金」のお陰で、学校に通いたくても通えなかった子供たちの教育を2年間にわたって支援することができました。


2年間で195人の子どもを支援

教育を受けた子供達の人数

配布物の内訳

このプロジェクトは、現地の活動団体である全エチオピアハンセン病回復協会(以下、ENAPAL)と共に行いました。ENAPALは、1997年設立の団体で、エチオピアの7地域に62の支部を持ち、回復者とその家族の社会的、政治的、経済的環境の向上を目指した活動を続けています。経験から、単に通学にかかる費用を支払い、文具などを配布するだけでは十分ではなく、きちんと学校に通っているか、勉強面で問題はないか、学校やクラスで問題はないか等々フォローアップの重要性が分かっています。
 教育支援の成功に欠かせない各家庭でのサポートを確実なものとするため、1学期終了後にアディスアベバの奨学生の両親を集めて会合を開き、家庭での子供たちが学校に通うために適した環境を作る依頼をしました。また、奨学生をランダムに選び問題がないか調査も行いました。
更に学校に通いながらも家事や家業の手伝いが忙しく、授業についていけない子供に対して、勉強の遅れを取り戻し、教師と児童の関係を強化するために、ENAPALでは週に4時間の補習時間を設けることにしました。補習に行うことにより、1)勉強に必要な時間を用意する、2)落ちこぼれの数を減らす、3)子供たちの可能性を広げ、今後の勉強につなげることができます。補習は特に要望の多かった英語と算数の2科目が、2006年11月から2007年1月、2007年4月から6月までの2回行われました。
 

終わりに

 2006年、2007年と2年間にわたり、エチオピアの定着村に住む回復の子供たちの教育を支援していただきまして、本当にありがとうございました。必ずしもすべてがうまくいったわけではありませんでした。各支部とのコミュニケーションや、各支部からの報告書作成など、今後の課題も残っています。これらの問題があるにもかかわらず、次世代を担う子供たちの教育を、2年にわたって支援していただいたこと、心より感謝しております。エチオピアは未だ貧しい国ですが、教育を受けた子供たちが、偏見や差別を跳ね除け、偏見や差別のない明るい未来を切り拓いていけることを祈りつつ、ご寄付を頂きまして大きな感謝の気持ちをお送りいたします。2年間の温かいご支援ありがとうございました。

活動風景
活動の様子