プロジェクトニュース

[ 2008/08/16]

ミャンマーかビルマか


少し前の新聞にミャンマーに関する興味深い記事が載っていましたのでご紹介します。
ミャンマーかビルマか、呼び方によっても意味があるようです。

(引用始め)
■政治的メッセージ帯びる呼称
 軍事政権による過酷なデモ弾圧で、ミャンマーが久々に国際的な注目を集める中で、同国の呼び名の違いも鮮明になってきた。軍政下で「ビルマ」から変更された「ミャンマー」という国名を、軍政に近い中国はもちろん、ロシアや日本も使っているのに対し、米英両国などは軍政を容認しないとの姿勢から、「ビルマ」で押し通している。一国の呼称は、政治性を帯びることが少なくない。(外信部 犬塚陽介)
 そもそも、ふたつの呼称の違いはどこにあるのか。
 ミャンマー事情に詳しい根本敬・上智大教授は「ミャンマーは12世紀ごろの碑文にも刻まれている文語。ビルマは16世紀ごろには使われていた口語で、いずれも現在のミャンマー人口の約7割を占めるビルマ族を指す言葉だ」と解説する。
 国名変更は、クーデターで実権を握った軍政が1989年、「(ビルマは)多民族国家の名称にふさわしくない」として行った。約130の民族の総称として「ミャンマー」を用いる“新解釈”に立ったものだ。
 「中高年は文語を口語にすることに抵抗感もあるようだが、軍政の指導もあって若い世代は日常的に『ミャンマー』を使っている」と根本教授は指摘、「ミャンマー」は一般国民には受け入れられているようだ。
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 だが、ある在京のミャンマー人は「名称変更に違和感はない」としつつ、「ただ」と言葉を継いで、「軍政による押し付けが引っかかる」とも語っている。
 民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんが演説や記者会見などで必ず「ビルマ」の呼称を使うとされるのも、「ミャンマー」には軍政のイメージが染みついているとみてのことであり、ほかの民主化運動家たちも自国を「ミャンマー」とはまず、呼ばない。
 「米国人はビルマの状況に憤慨している」とデモ弾圧を非難したのは、9月25日に国連総会一般演説に立ったブッシュ米大統領だ。大統領以下、米政府が旧国名に固執するのは、「軍政は認めない」との考え方が根底にあるからだという。
 英国でも、政府はもとより、BBC放送やタイムズ紙などマスコミもおしなべて「ビルマ」を使用する。ミャンマーに対する旧宗主国意識、英国の名門オックスフォード大に学んで亡夫も英国人というスー・チーさんに肩入れする心情も背景にはありそうで、軍政への態度は米国よりも厳しい。
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 こうした中、中露両国はともかく、日本が「ミャンマー」を使うのはなぜか。国連は「ミャンマー」を採用しており、「軍政の評価と関係なく、国連に登録された呼称を尊重し使っていいる」(外務省)という。
 さて、米国でも、メディアは大半が「ミャンマー」という国名を使っている。だが、国際紙、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンに最近載ったコラムによると、ニューヨーク・タイムズ紙の元編集主幹は「『ミャンマー』は今、あんなひどい連中と関連付けられている」とし、「私(の『ミャンマー』表記に切り替えた決断)はあまりに早過ぎた」と述懐している。
 あなたは「ミャンマー」派、それとも「ビルマ」派?(引用終わり・2007年10月12日産経新聞朝刊)

日本では“ミャンマー”という呼称が一般的に使われますが、国によって呼び方が違うところにもミャンマー(ビルマ)の混沌とした状況が伺えますよね。