平成30年7月豪雨災害の現場から
みんなのいのち

日本財団HEROsのアスリート17名が広島県坂町に集結(1)子どもたちとのふれあいとスポーツ交流


日本財団は、平成30年7月豪雨で被災した小屋浦みみょう保育園やその周辺地域で重機を使った支援などを行ってきました。今回、日本財団HEROsプロジェクトのアスリートたちが被災地を訪問し、地域の人々と交流を行いました。その模様を2回に分けてご紹介します。

2018.11.02

風化させずに被災地との関わりを

2018年10月18日、平成30年7月豪雨の被災地である広島県坂町にHEROsプロジェクトに参加するアスリートたちが集結しました。災害が日本各地で多発した今年、被災地の現状を伝える報道は、時間が経つにつれてどんどん減っています。

緊急時の物理的な支援から、より中長期的なサポートが必要とされる段階へと現地のニーズは変わったとしても、外部からの支援が求められることに変わりはありません。多くの人が被災地の現状を知り、関わっていくことが復興へのプロセスにおいて欠かせません。そのような状況の中、日本財団HEROsプロジェクトのアスリートたちが広島県坂町の被災地を訪れました。

日本財団HEROsプロジェクトとは、アスリートによる社会貢献活動を、日本でも拡充させていくために2017年に創設されました。

被災した保育園、小学校にスポーツグッズを寄贈

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小学生、保育園児たちに語りかける鳥谷敬さん
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園児にボールをプレゼントする中田英寿さん
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社会福祉法人微妙福祉会の松尾理事長から井上康生さんに感謝状が手渡されました。

川沿いにある園舎に大量の土砂が流入し、保育が継続できなくなってしまった小屋浦みみょう保育園。隣接する町立の小屋浦小学校を間借りして保育を行っています。10月18日のお昼前、小学校の体育館に集まった総勢約100人の児童や保育園児、その子どもたちに、HEROsのアスリートたちから平均台や鉄棒などの遊具や、サイン入りのサッカーボール、バスケットボールなどが贈呈されました。

タイの子どもたちに靴を送る活動をしている、阪神タイガースの鳥谷敬さんは、会場に集まった子どもたちやその保護者の方たちに、「本当は広島カープの選手が来た方が良かったかもしれませんけど・・・」と会場の笑いを取りながら、「みんなが元気よく、スポーツを頑張っている姿をお父さん、お母さんに見せたら、みんな元気になると思います。これからも色々たいへんだと思いますけど、スポーツをしながら頑張って欲しいと思います」とエールを送りました。

社会福祉法人微妙(みみょう)福祉会の松尾龍一理事長は、「皆さま方のご厚情を力に代えて、今まで以上の保育園を再建したいと思っています。今日はありがとうございました」と挨拶し、感謝状を贈りました。続いて、6年生の男の子が子どもたちを代表して、「たくさんの人のお陰で、(小屋浦は)どんどん元の姿に戻っています。災害で運動場が使えなくなったけど、10月から運動場が使えるようになり、みんなで喜んでいました。今日はテレビでしか見たことのない人たちと会えてとても嬉しいです。素敵なプレゼントをありがとうございました」とアスリートたちに感謝の言葉を伝えていました。

今回の贈呈式に参加した皆さんは、記念写真を撮ったりサインをもらったり、アスリートとの交流を楽しんでいる様子でした。今回の活動が、被災した方々を少しでも元気づけることに繋がればと期待しています。

中学校でスポーツ交流

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中学生たちと給食を食べながら談笑する松原良香さん(FELICEサッカークラブ・スクール代表)
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サッカー解説でお馴染みの大竹七未さん(元日本代表/東京国際大学女子サッカー部総監督)
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中学生たちが列を作って自分の順番を待つ鳥谷敬さんとのキャッチボール
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中学生に柔道を教える吉田優也さん(旭化成株式会社)
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真剣に柔道部員を指導する井上康生さん

次にアスリートたちは坂町立坂中学校を訪れ、生徒たちと一緒に給食を食べた後、グラウンドや武道場、体育館に分かれて一緒に競技を楽しみました。近隣の広島翔洋高校の生徒15人も参加しました。

短い時間とはいえ、アスリートの皆さんは生徒たちに親身になってアドバイス。第一線で活躍してきたアスリートたちと一緒に競技ができるという滅多にない機会に恵まれ、グラウンドや武道場には「すごい」「かっこいい」と歓声が響き渡りました。

スポーツ交流の後、生徒たちにサインボールが贈られ、アスリートに生徒たちからの質問が飛びました。

「今まで1番つらかった時期はいつですか。それをどう乗り越えましたか」と問われた大竹七未さん(元日本代表/東京国際大学女子サッカー部総監督)は、「1番つらかったのは小学校5年生のときです。当時、女子サッカーチームで最強だった読売ベレーザをテレビで見て憧れ、自分のレベルアップを図るために男子のチームに混じってプレイすることにしました。私たちの時代は男子が『女なんか』、という気持ちがすごく強い時代で、いじめられ、サッカーをやめたいと本気で思った時期がありました。両親やコーチの支えと、日本代表になりたいという夢、ベレーザに入りたいという思いで乗り越えることができたので、今があります。夢を叶えるってそんなに簡単ではないけれど、諦めずにやり続けることでいつか結果は出てくると思うので、皆さんにも頑張っていただきたいと思います」と語りました。

アスリートの皆さんは、生徒の質問にひとつひとつ丁寧に答え、生徒たちはアスリートならではの経験談に真剣な表情で聞き入っていました。

参加したアスリートの皆さん

1.日本財団HEROsアンバサダー

東 俊介さん(ハンドボール)
池田 信太郎さん(バドミントン )
井上 康生さん(柔道)
上原 大祐さん(パラアイスホッケー)
中田 英寿さん(サッカー)
長嶋 万記さん(ボートレース)

2.HEROs AWARD 2017 WINNER

鳥谷 敬さん(野球)

3.賛同者

荒井 DAZE善正さん(スノーボード)
今村 佳太さん(バスケットボール)
大竹 七未さん(サッカー)
佐藤 卓磨さん(バスケットボール)
曽田 雄志さん(サッカー)
永吉 佑也さん(バスケットボール)
橋本 拓哉さん(バスケットボール)
松原 良香さん(サッカー)
森下 愛梨さん(ボートレース)
吉田 優也さん(柔道)