2017年国連海洋会議「国連DOALOS卒業生会合及び新規人材育成事業に関する署名式」

米国・ニューヨーク

これまで30年以上に亘り、日本財団は、海の分野の人材育成に取り組んでまいりました。国際機関や各国政府、NGO、大学機関と連携して、140カ国、1,200人以上の人材を育成してきました。

その中でも大きな柱の一つが国連海事・海洋法課(United Nations Division for Ocean and the Law of the Sea : UN DOALOS)との協同プロジェクトです。この14年間で、78カ国、130名以上の人材を輩出してきました。その多くが、各国の行政官や研究機関の研究者として活躍しています。今日この場にも73名のフェローの皆さんが出席されており、本会議に貢献し、持続可能な海の実現のために日々尽力していらっしゃいます。

2018年4月に、私たち日本財団と国連DOALOSはこれまで展開してきた事業の拡大に加え、新たに3つの人材育成事業を立ち上げます。この3事業は、持続可能な開発目標14(Sustainable Development Goals : SDGs14)※が掲げる目標を達成するために、島嶼国などの途上国からの人材を200人育成します。

このネットワークは、人類が直面している海の困難な問題の解決を目指し、ともに協力し合うことのできる海のリーダーたちによる多様な仲間のつながりです。彼らは、一般社会におけるこれまでの常識や行動を変える力を持っている次世代のリーダーたちです。この開かれたネットワークを今後さらに強化することで、このような多様な人々が、専門や分野を超えて、未来の海のために行動を起こせることを願っています。

ですから、会場の皆さまにはこの機会を大いに活用していただきたいと思います。皆さまとともに、革新的、且つ、新しい解決策を見出し、次世代に健やかで豊かな海を引き継ぐための新たな一歩を踏み出しましょう。

※持続可能な開発目標14:海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する(SDG : Conserve and sustainably use the oceans and marine resources for sustainable development)