「包括的性教育」推進を目指し提言書を発表子どもたちが、性や妊娠に関する適切な知識を義務教育で学ぶ必要性を訴える

日本財団は、予期せぬ若年妊娠などを減らし、子どもや若者が「性」に関する学習を通して、生殖や性的行動の知識を学ぶだけでなく、人権の尊重や多様性への肯定的な価値観を育むことのできる「包括的性教育の推進に関する提言書」を8月12日に発表しました。
2023年4月のこども家庭庁創設に向け、子ども・子育て当事者の視点に立った、こどもの権利を基盤とした政策立案が必要となる中、現状の日本の中学校学習指導要領では、「妊娠の経過(性交)は取り扱わない」とする「はどめ規定」により、子どもたちが性や妊娠出産に関する正しい知識を学ぶ機会が不足しています。
本提言書には、予期せぬ妊娠を経験した当事者の声(提言書P.23参照)等も反映した、①教育内容の改善、②包括的性教育が実践できる環境づくりの2つの側面からの提言が盛り込まれています。

子どもをめぐる、性に関する知識不足が引き起こす問題

日本における児童虐待死亡事例の半分は0歳児となっており、厚生労働省による令和3年8月「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」(外部リンク)によると、平成31年4月1日から令和2年3月31日までの間に発生した子ども虐待による死亡事例72例のうち、11例(約39%)が0歳0カ月でした。この11例のうち生みの母親にとって予期せぬ妊娠であったケースが約63%と高い割合を占めます。更に、実母年齢の割合では、19歳以下が28.8%(提言書P.21参照)と最も高く、思いがけない妊娠を防ぐためにも、まずは子どもたちに性に関する正しい知識が体系的に備わっていることが重要です。

性と妊娠にまつわる有識者会議座長 佐藤 拓代氏からのコメント(抜粋)

性行為により、生き物が次の世代に命をつなぐことは自明の理です。しかし、日本に生きる我々は、教育において妊娠~出産の具体的な行為をよく学んでいません。性に対する好奇心と衝動が高まっても、ジェンダーとして相手を尊重することもよく知らず、ネット等から得る情報とのギャップが大きく、予期せぬ妊娠の相談窓口には、妊娠したことを男性に告げると連絡がとれなくなったという相談が多く寄せられます。
今回、さまざまな立場の委員が性と妊娠にまつわる有識者会議に集まり、さらに子どもたちの声を直接聞く機会を持つことが出来ました。今回とりまとめた本提言により、我が国のいかなる子どもたちにも、包括的性な教育が提供されることを願ってやみません。

なお、提言書の全文はこちらからご覧いただけます。

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