【開催報告】2023年9月28日開催 日本財団 海洋開発国際セミナー

日本財団は、2023年9月28日(木)に、「海洋開発国際セミナー」を対面・オンラインのハイブリッド形式で開催しました(開催場所:日本財団ビル)。
本セミナーへは、対面・オンライン合計で170名を超える参加者があり、登壇者による講演のほか、活発な質疑応答が行われ、セミナーは盛況のうちに終了しました。

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DeepStarダイレクターのShakir Shamshy(シャキール シャムジー)氏による基調講演の様子

セミナー開催の趣旨

2020年、菅総理大臣(当時)が、我が国は2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。2015年に採択されたパリ協定における「地球の気温上昇を、産業革命以前と比べ1.5℃以内に抑える」という目標を達成するために、世界の多くの国でも我が国と同様の動きが広がっており、世界の海洋開発の分野においても、地球温暖化対策や再生可能エネルギーの利用、脱炭素燃料への代替等、様々な課題に取り組む必要があります。

このような取り組みへの貢献として、日本財団は、米国DeepStar(※1)、ノルウェーGCE NODE・NORCE(※2)、スコットランド開発公社(※3)との間でそれぞれ覚書を締結し、連携技術開発プログラムを開始しました。これまで40事業、約23億円を助成しています。本セミナーでは、DeepStar連携技術開発の現状報告及びノルウェー連携技術開発の成果発表が行われました。

  • 1: DeepStarとは、上流企業と呼ばれるChevron(米国)、Shell(英国)、Equinor(ノルウェー)など、世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う企業や、これら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアム。
  • 2: GCE NODEとは、ノルウェー南部を拠点とする海洋技術の産業主導型クラスターで、120社以上が参加している。また、NORCEは、ノルウェー最大の独立研究機関で、将来に向けた持続可能な選択を可能とするために、公共部門と民間部門の双方に対する調査を実施している。
  • 3: スコットランド開発公社とは、スコットランドの経済開発を促進する機関として、官民のパートナーと共に当地におけるビジネスチャンスの創出や拡大等を支援している組織。

セミナー当日の様子

冒頭では、日本財団会長の笹川陽平より開会のあいさつが行われ、連携技術開発プログラムの趣旨や日本企業への期待が述べられました。

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日本財団会長の笹川による開会あいさつの様子

その後、基調講演としてDeepStarのダイレクターであるShakir Shamshy氏による、「DeepStarの概要と最新の取り組みについて」と「Chevronのディープウォーターストラテジーとエネルギー転換」について講演がありました。

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DeepStarダイレクターのShakir Shamshy(シャキール シャムジー)氏による基調講演の様子

その後、日本財団―DeepStar連携技術開発助成プログラムの進行状況の発表として、5社からの成果発表が行われました。

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DeepStar連携技術開発助成プログラムの成果報告をするサイスガジェット(株)の清水氏

第2部では、日本財団-ノルウェー連携技術開発プロジェクトについて発表がなされました。
まず、連携技術開発のノルウェー側のパートナー団体であるNORCEのNabil Belbachir(ナビル・ベルバシア)氏より、日本財団-ノルウェー連携事業の概要の紹介がなされました。

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ノルウェーからのオンライン参加。日本財団-ノルウェー連携技術開発プログラムの概要説明をするNORCEのナビル ベルバシア氏。

また、日本財団-ノルウェー連携技術開発プログラムの成果報告がなされました。

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日本財団-ノルウェー連携技術開発プログラムの事業の成果報告をする横河電機(株)の大谷氏。

当日は、対面、オンラインのハイブリッド開催ながら、活発な質疑応答がなされました。

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会場の様子。オンライン含め約170名の参加があった。

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