助成事業例:一般社団法人イエローピンプロジェクトによる“プログラミングで海のSDGs!”の実施

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事業の概要

SDGsの目標14番「海の豊かさを守ろう」をテーマにした「プログラミングで海のSDGs!」を主に小学生に向けてワークショップや出前授業を行うものです。
例えば、「アマモ(日本各地に分布する海草)を植え、上から落ちてくる二酸化炭素を吸収します。ひとつのアマモで吸収できる二酸化炭素の量は限られており、限度を超すと消滅。また植えていくというゲーム」を2時間で作り上げていきます。参加者が、自らプログラミングしたゲームで楽しみながらスコアを競い合う頃には、ブルーカーボンが海藻・海草に吸収されることや、海の中に蓄積されたブルーカーボンが海洋温暖化の緩和につながるメカニズムをしっかり学習している(!?)というものです。

注目・期待した点

学校指導要領の変更に伴い、プログラミングのニーズが高まる2019年にスタートしました。今では多くの学校で学ぶ「SDGs」ですが、当時は世間の認知率も20%を下回っていました。そのような中、小学生以下の子どもを持つ親の関心領域であるプログラミング教育と、世界で推進していく準備段階にあったSDGsを組み合わせた本事業は、ワークショップの様子がメディアでも多数取り上げられ、プログラミング教育に困る学校からもGIGAスクール端末に対応していることから多数の出前授業の要請を受けました。事業を各地で拡げていくために、本事業で作成したプログラミング教材を元に各地の教育施設・機関と連携し、全国での開催をしている点に注目しました。また、対面のワークショップのみならず、コロナ禍においては、オンライン講義に切り替えて学びのチャンスを絶やすことなく事業を実施し続けた点もこの事業ならではの柔軟性です。

プログラミングは、問題解決のために思考力を養うことを目的としており、問題の発見、問題を引き起こしている事柄を考察し、その解決方法を考えるという仕組みであるため、その性質上、普段は海に関心がない子どもたちにとっても、海の課題を能動的に自分ごと化できる仕掛けとなっており、この事業をきっかけにして、海が好きになった!という子どもが出てくることも期待しています。

事業費総額/助成金額:19,719,452円/15,670,000円(2022年度)