アフリカにおける農業支援

人間の安全保障
写真
ナイジェリアの女性農家の皆さん

アフリカの人々に豊かな食料を

アフリカ大陸でサハラ砂漠より南のサブサハラ地域に住む人々の約4人に1人、東アフリカでは3人に1人が栄養不良(飢餓)状態にいるとされています。

気候変動、紛争、穀物の価格変動などにより、アフリカでは食料の安全保障の確立が難しい状況にあり、農業の支援が重要です。
日本財団は、ササカワ・アフリカ財団と共に、栄養豊かな食料が十分に生産され、人々が手に入れられる世界を目指して、1986年以来、アフリカ15カ国において農業の支援を続けています。現在は重点国である4カ国(エチオピア、マリ、ナイジェリア、ウガンダ)に事務所を構えて小規模農家に対し、実践的な農業技術指導を行っています。また、重点国4カ国に加え、準重点国として位置付けているブルキナファソ、ベナン、ガーナ、マラウイ、タンザニア、シエラレオネ、モザンビークでは高等教育の場を通じ、農業普及員の人材育成も行っています。

「農場から食卓まで」に注目した農業支援

ササカワ・アフリカ財団は、30年以上のアフリカでの活動経験をもとに、3つの重点領域を定めて事業を行っています。

1.農業生産性の向上:

本事業では、農業生産性の向上を目的に、活動対象国の農業技術の普及と農家の能力強化を行っています。具体的には、地域のモデル農家が自身の畑で実際に種まきから収穫までを行う実践的な試験農場を各地に設け、種子の提供や肥料の適切な使用方法を普及しています。また、昨今サブサハラ・アフリカで大きな課題となっている気候変動の影響に対応する農業技術(干ばつに強い改良種子、利用可能な量の化学肥料を作物の根にピンポイント施用する少量局所施肥技術等)の普及にも取り組んでいます。また、農業投入材(種子、肥料等)及び農産物市場へのアクセスを改善し、小規模農家が市場のニーズを戦略的にとらえた経営が可能となるように、農業ビジネスの開発をサポートしています。

写真
気候変動対応型農業技術の実演(エチオピア)

2.収穫後処理/農産物加工:

本事業では、農産物の収穫後処理、貯蔵、加工の知識や技術を向上することで、収穫後の損失を減らし、更には加工による付加価値創出を通じて農家の生計を向上させることを目指しています。そのために、トレーニングを受けた農業普及員を通じ、或いは直接、収穫、収穫後処理、貯蔵及び加工における様々な技術の研修を行っています。
また、農産物加工分野では、農村の女性や若者を組合として組織化し、簡易な農産物加工機械の導入支援、経営管理スキルアップのトレーニングを行っています。更には、農民組織や小規模農家の金融アクセスを改善するため、活動対象地域の貯蓄・貸付組合の能力強化にも取り組んでいます。

写真
多種作物用脱穀機を活用したテフの脱穀(エチオピア)

3.人材育成:

現地の農業関連大学と提携し、普及分野の実践的な大学教育を通じて、中堅農業普及員を対象としたカリキュラムを確立し、普及員のスキルアップとキャリア形成に取り組んでいます。
上記重点領域とともに、全領域に関わる横断的課題として、「女性/若者/障害者支援」、「栄養改善」及び「情報通信技術(ICT)の導入」も重要なテーマとして考えています。

写真
農業普及員の研修(マリ)