日本財団「よりそい奨学金」犯罪被害者の子どもたちの学びをサポート

奨学金の給付を受けながら学ぶ学生

日本財団「よりそい奨学金」とは

日本財団では犯罪被害に遭われた方の子どもを対象に、返済不要の給付型奨学金「よりそい奨学金」を給付しています。

日本財団「よりそい奨学金」は、保護者などが殺人や傷害、交通事故などの犯罪に遭遇したことが原因で経済的に不安定になってしまった家庭の子どもを対象に、日本財団が奨学金の給付を行う制度です。この給付金は、返済不要の給付型奨学金で、学業成績に条件がなく(※)、他の奨学金制度との併用が禁止されないなど、広く利用しやすい制度となっています。

  • 勉強したいという意欲があれば成績は問いませんが、受給期間中は定期的に進級・卒業の意志を確認します。

成績不問で返済不要。犯罪被害により進学を諦めないための「よりそい奨学金」

2017年の給付開始からこれまでに延べ800以上が本奨学金を利用、2025年現在、高校1年生から大学院生まで約300人が本奨学金の給付を受けながら学んでいます。本奨学金制度は、『〇〇学部で学びたい』『将来は〇〇になりたい』など、明確な目標を持って進学を希望する方が多い印象があります。例えば、家族が交通事故に遭って体に後遺症が遺ってしまったのを機に、介護の資格が取れる学校への進学を目指すようになったという方もいらっしゃいます。犯罪被害を機に経済状況が不安定になった家庭では、学資への不安から子どもの進学をあきらめるケースも珍しくありません。この奨学金を一人でも多くの犯罪被害者の子どもたちに知ってもらい、前に進む原動力にしてもらえればと思います。

申請に必要な資格は以下の通りです。

  • 採否には総合的な審査があります。

申請資格

  • 保護者などが、犯罪に遭遇し、学資の支弁(支払い)が困難になった家庭の子どもであること
  • 高校、特別支援学校高等部、専修学校(専門課程・高等課程)、高等専門学校、短大、大学、大学院に在学しているか進学を予定していること
  • 原則として世帯年収が1,000万円を超えていないこと

給付金額は在学する学校の種類に応じて定められており、奨学生と認定された月から卒業までの毎月、奨学生本人名義の口座に振り込まれます。全額が給付で、返済は必要ありません。

給付金額

大学院 月額5万円
大学・短大・高等専門学校4年以上・専修学校(専門課程) 月額3万円
高校・高等専門学校3年以下・専修学校(高等課程)・特別支援学校高等部 国立または公立 月額1.3万円、私立 月額2.5万円

「みんなが、みんなを支える社会」を目指して

「よりそい奨学金」がスタートして、今年で9期目。これからも学びたい気持ちを支えたい。

日本財団では「みんながみんなを支える社会を作りたい」という願いがあります。
犯罪被害による心の傷を癒すことは容易ではありませんが、子どもたちの『学びたい』という気持ちに奨学金を通じて寄り添うことで犯罪被害者への支援拡充、ひいては『みんなが、みんなを支える社会』の実現を図っていきたいと考えています。

寄付をお考えの方

日本財団は、一人ひとりに社会課題を自分事として捉えていただき、その解決のための活動に寄付を通して直接参加していただくことで、より良い社会をつくることを目指しています。
皆さまのあたたかなご支援をお待ちしております。

お問い合わせ

日本財団 公益事業部 国内事業審査チーム よりそい奨学金担当

  • メールアドレス:yorisoi@ps.nippon-foundation.or.jp