アニメ映画予告編に「ハンセン病」に対する差別的表現WHOハンセン病制圧大使 笹川陽平が制作会社らに修正・削除求める

アードマン・アニメーションズ(本社・英国)とソニー・ピクチャーズ・アニメーション(同・米国)が制作し、今春上映予定のアニメ映画「The Pirates! Band of Misfits」の予告編の中に、ハンセン病患者・回復者に対する差別表現があることが分かり、世界保健機関(WHO)のハンセン病制圧大使、日本政府のハンセン病人権啓発大使を務める笹川陽平は1月18日、制作会社2社に文書で遺憾の意を伝えるとともに速やかに当該個所を修正・削除するよう求めました。同時に配給元になるコロンビア・ピクチャーズ(同・米国)などに対しても適切な対応を求めました。

予告編はウェブ上に公開されており、メインキャラクターの海賊が船に乗り込み、乗組員に対して金(GOLD)を要求すると、「金なんてない。この船は“らい病患者(LEPER)”の船だから」と答え、「ほらね」の一言とともに乗組員の左腕が落ちるシーンが盛り込まれています。これに対し

  1. 「LEPER」は、2010年に国連総会本会議で全会一致で採択された「ハンセン病患者・回復者及びその家族への差別を撤廃する決議」に伴う原則・ガイドラインが「差別用語」に当たるとして排除勧告している
  2. ハンセン病に罹患しても腕がとれるような症状はなく、ハンセン病に対する誤解と偏見・差別を助長する

と抗議、修正・削除を求めています。

同映画は3月にもコロンビア・ピクチャーを通じて配給される予定で、文章では本編にも同じような言葉や場面が登場する場合は、同様の措置をとるよう要求しています。

<3社の英語名>

  • アードマン・アニメーションズ(Aardman Animations Ltd.)
  • ソニー・ピクチャーズ アニメーション(Sony Pictures Animation)
  • コロンビア・ピクチャーズ(Columbia Pictures Industries, Inc.)

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