「遺贈」で発達障害の子どもへの療育を支援「NPO法人発達わんぱく会」に3,000万円の資金提供と3年間の経営支援

日本財団は、一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズと共同で運営する「日本ベンチャー・フィランソロピー基金(以下、JVPF)」(※)の新たな支援先として、NPO法人発達わんぱく会に総額3,000万円の資金提供と3年間にわたる経営支援を実施していくことを決定しました。

JVPFは、社会的な課題解決に取り組む団体を支援し、活動を持続的に発展させることを目的として、2013年4月、企業、経営者、投資業出身者と日本財団の資金提供を基に設置された基金で、今後も「(1)教育・若者の就労支援」、「(2)育児・女性の活躍」、「(3)地域コミュニティの活性化」の3つの分野における活動に対して資金提供と経営支援を実施します。なお、発達わんぱく会への支援は、日本財団が一般個人から受けた「遺贈」1億円のうち、3,000万円を活用し、遺言者の希望に基づき事業を行うものです。

  • 一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズについて
    社会的事業を行う様々な団体に対し、社会的に貢献し、かつ事業の持続性を保持できるよう助言・援助を行うことを目的として 2012年11月に設立。事業投資育成の専門家、社会的事業支援の経験者が共同で創業。設立趣旨に賛同するプロボノ・パートナー企業とも提携し、支援先に対して3-5年の中長期の視点から、専門的な経営資源を継続的に提供する。

<決定内容>

  • 団体名 : NPO法人発達わんぱく会
  • 金額 : 3,000万円(3年間)助成金
  • 内容 : 同団体に対し、事業戦略、経営基盤強化、社会インパクト評価等の経営支援を行う
  • 理由 :
    発達わんぱく会は、「発達障害のある子どもが、コミュニケーションの力を身につけ、長所を伸ばし、地域のなかで自分らしく生きていけるよう、家族、地域、行政のみんなで支援する」という理念のもと、発達障害を持つ未就学児童への支援事業を展開しています。日本において、発達障害を持つ未就学児童は約30万人存在するといわれていますが、「障害が認知・発見されない」、「ケアを行う施設数の不足」などの理由から、幼少期に適切なケアを受けられない児童が数多く存在します。発達障害は適切なケアを受けずに育ってしまうことで上手く社会に適応できず、精神疾患や引きこもり・ニートにも直接的/間接的につながってしまう大きな社会課題です。
    発達わんぱく会では、こうした発達障害を持つ児童の早期発見、適切なケアの提供に向けて、ケアが必要な児童の早期発見を促す保育園や幼稚園への「巡回訪問事業」、子どもの興味関心や特徴をつぶさに見極め、それぞれの子どもに合った療育プログラムを一対一で伝える「オーダーメイドの療育事業」を展開し、こうした社会課題の解決を目指しています。発達わんぱく会は脳の重要な発達期間である早期(1〜5歳の未就学児)に対象を絞り、それぞれの子どもに合わせて専門的かつ適切なプログラムを展開することで、100%の顧客満足度を得ています。
    また、全国的に適切な療育を行うことができる施設が増えていくよう、自団体で培った経験を使い、他事業者への新規施設開設・運営に係る事業を展開しており、今後更なる拡大を目指しております。さらに、療育内容を自団体で完結することなく、就学以降も切れ目の無い支援を実現すべく、小学校等へ適切に療育内容を引継ぎできるような地域のネットワーク構築についても今後拡大していく方針です。

関連リンク

お問い合わせ

日本財団 コミュニケーション部

住所
〒107-8404 東京都港区赤坂1-2-2
電話
03-6229-5131
FAX
03-6229-5130
メールアドレス
pr@ps.nippon-foundation.or.jp