日本財団「18歳意識調査」第18回 テーマ:働くについて

日本財団は8月下旬、経団連と大学が従来の「新卒一括採用」を見直し2021年春の新卒生から導入する「通年採用」と、長年、高校生の就職活動で慣行となってきた「一人一社制」の見直しという新たな動きを中心に18回目となる18歳意識調査を実施しました。

18歳意識調査結果の円グラフ
Q.経団連と大学は、これまで大学生の採用を「新卒一括採用」を中心としてきましたが、2021年春から「通年採用」へ切り替えることに決めました。今後、この流れが業界全体に拡大する見通しです。あなたは、このことをどう思いますか。(n=1000)

この結果、「通年採用」に対する賛成は29.5%、反対は6.4%。賛成理由としては「企業・学生とも時間をかけて相手を選べる」(54.2%)、「企業が実績や能力のある人材を獲得できる」(43.4%)、「就労形態が多彩になる」(42.7%)などが挙げられています。通年採用では一括採用時に留学や課外活動などで難しかった学生たちの就職活動に道が開けるとされていますが、64.1%が「わからない」と答え、就職活動が現実にどう変わるのか、十分、把握できない戸惑いもあるように見られます。

18歳意識調査結果の円グラフ
Q.高校生の就職・採用活動は行政(厚生労働省、文部科学省)と全国高等学校協会、主要経済団体の 間で9月 の応募解禁日から一定期間、一人の生徒が応募できる企業を1社 とする「一人一社制」がルール化されてきました。しかし、今後、大学生と同様、複数応募ができるよう見直す動きが出ています。この動きを、どう思いますか。(n=1000)

一方、高校生の就職活動に関しては、1人の生徒が応募できる企業を一定期間、1社とする「一人一社制」が慣行となってきました。この見直しに賛成する意見は47.3%、反対は4.3%。こちらも48.4%が「わからない」としています。賛成理由では、「大学生と同等に複数社への応募にすることで選択肢や可能性が広がる」といった指摘が多く、反対意見では「知識が浅い段階では1つに絞って勉強した方がいい」といった意見が見られました。

今回のテーマは「働く」で昨年10月の第4回調査でも同じテーマで行っていますが、「通年採用」の導入や高校生の就職活動に関する質問は今回が初めてです。

18歳意識調査 第18回テーマ「働く」についてのポイント

  • 2021年春の通年採用の導入 賛成29.5% 反対6.4%
    賛成の理由1位 「企業・学生とも時間をかけて相手を選べる」54.2%
  • 高校生の就活 一人一社制の見直し 賛成47.3% 反対4.3%

18歳意識調査 第18回テーマ「働く」について報告書

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