子どもたちに屋外活動を!カンボジアでの簡易体育館建設事業
TOOTH FAIRYでは、全国の歯科医院からご提供いただいた金属を、難病と闘っている子どもたちや途上国の子どもたちへの教育支援に活用しております。
2024年度より、途上国の子どもたちへの教育支援として、カンボジアにおける全天候型の簡易体育館(屋根付き運動施設)の建設を進めています。

カンボジアでは、1970年~1990年代の内戦と混乱により、多くの教育施設は破壊され、学校の教員を含む多くの知識人の命が奪われました。
1990年代に入り、パリ和平協定が締結され、長い内戦が終わり、以降海外からの支援を受けつつ、基幹インフラの復興が始まりました。教育分野では学校設備の再建、整備が開始され、日本財団も2000年までに100校の校舎建設支援や寄贈を行い、今日までその支援を継続しています。
教室や屋内での教育活動については整備が進んでいる一方で、屋外施設の整備については十分とは言えない状況です。
特に、カンボジアの教育現場は、過酷な暑さとスコールが伴うため、季節によって屋外教育活動や、生徒達の外遊びの機会に大きな制約が発生します。そこで、日本財団は子どもたちが天候を気にせず様々な屋外活動を楽しむことができるように、TOOTH FAIRYの事業の一環として、NGO団体 教育センターキズナと共に簡易体育館建設を進めています。
この度、2024年度より支援していた3校の簡易体育館が完成したため、2025年5月19日より22日まで、TOOTH FAIRYの共同パートナーである日本歯科医師会の皆さまとともに、現地の落成式へ出席いたしました。
今回、落成式が行われたのは、プノンペンから車で3時間、タイの最南東部と隣接するコッコン州。現地は雨季を前にした一年で最も蒸し暑い時期で、スコールにも見舞われる中での訪問となりましたが、落成式には地元の小さな子どもたちからお年寄りまで多くの方が参加し、賑やかで温かい雰囲気に包まれました。

落成式では、日本歯科医師会常務理事を務める伊藤智加先生より、プロジェクトに関するご説明とご挨拶をいただきました。2校目のDorng Tong中学校では、オーラルケアに関するレクチャーも実施。自分の歯がどのような状況なのか、しっかり歯を磨けているのかなど、普段は意識したことがない歯のお話に、子どもたちは興味津々な様子でした。

日本歯科医師会からは、PRキャラクターである「よ坊さん」のぬいぐるみも寄贈いただきました。学校の保健室などにぬいぐるみがあることで、子どもたちは安心して保健室で過ごすことができるそうです。

また、ライオン株式会社様から現地の子どもたちへ歯ブラシを寄贈いただきました。カンボジアでは子どもたちの口の大きさにあった、小さめの歯ブラシはほとんど流通していないため、奥歯もしっかりと磨ける小さめの歯ブラシに、子どもたちは大変喜んでいました。

今後は、カンボジアの地方州において、公立中学校での屋外施設の整備と、体育教育の普及に向けた教員研修の提供を予定しています。
引き続きTOOTH FAIRYへあたたかなご支援をいただけますと幸いです。
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