遺贈寄付で実現!横浜F・マリノスとリバプールFCの親善試合を開催

2025年7月30日、日本財団はリバプールFC財団とのパートナーシップのもと、横浜F・マリノスVSリバプールFCの特別親善試合を横浜市の日産スタジアムで開催し、児童養護施設や「子ども第三の居場所」の子どもたちや保護者など約3,000人を招待しました。試合前日の選手と子どもたちとの交流イベントや、熱気あふれる試合当日の様子をご報告します。

Jリーグ史上最多の観客動員を記録!子どもたちの笑顔があふれた親善試合

日本財団とリバプールFC財団は2025年7月にパートナーシップ協定を締結、両団体のネットワークや知見を活かして、子どもたちのためのリーダーシッププログラムの開発や慈善試合の開催などを行うことになりました。
連携後、初の取り組みとなった7月30日の親善試合は、Jリーグでもトップクラスの人気を誇る横浜F・マリノスと、イングランド・プレミアリーグを代表する名門クラブ リバプールFCが対戦する好カード。会場の日産スタジアムには、Jリーグ史上最多の6万7,032人もの観客が詰めかけ、大変な熱気に包まれました。

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熱気に包まれた日産スタジアム。招待された子どもたちも大きな声で応援した

試合前の選手入場では、日本財団の呼びかけで児童養護施設や里親家庭から選ばれた11人の子どもたちがエスコートキッズを務め、横浜F・マリノスの選手たちと手をつないで堂々とピッチに登場しました。子どもたちにとっては、まさに夢の大舞台。大役を終えた子どもたちからは「一生の思い出になった」と喜びの声が寄せられました。

観客席では、日本財団が招待した児童養護施設や「子ども第三の居場所」の子どもたちやその保護者、ウクライナ難民の皆さんなど3,000人が白熱する試合を観戦。スタジアムでの観戦自体が初めての子どもも多く、「こんなにたくさんの人が一緒に応援しているんだ」と驚きつつも、食い入るように一流選手たちの華麗なプレーに見入り、大きな声で応援していました。得点が入ったタイミングでは、飛び上がって大喜びする姿も。子どもたちにとって、スポーツの楽しさや素晴らしさを実感する、絶好の機会となったようです。試合結果は、3-1でリバプールFCの勝利でした。

なお、会場内では熱中症対策と環境意識の啓発を兼ねて、日本財団とリバプールFCのロゴ入りウォーターボトル7万本を配布。プラスチックごみ削減を訴えるサステナブースやウォーターサーバーの設置と合わせ、子どもたちに「環境と未来を考えるきっかけ」も提供することができました。

「英語を勉強して、また話したい」~選手との交流が未来への挑戦のきっかけに

また、試合前日の7月29日には交流会「Meet&Greet」が開催され、「子ども第三の居場所」利用者の子どもたち12人が、リバプールFCの現役選手やレジェンド選手(OB)との交流を楽しみました。
憧れの選手たちに気軽に声をかけてもらったり、サインや記念撮影に応じてもらったりと、夢のような時間を過ごした子どもたち。交流後は、キラキラと目を輝かせて「選手に優しく『がんばってね』って言ってもらえてうれしかったです。英語を勉強して、また話したい。」「将来は自分も選手になりたい」などと喜びの声を聞かせてくれました。

日本財団の担当者は「サッカーに限らずスポーツには人と人をつなぎ、国や文化を越えて理解を深める力があります。同時に、スポーツを通じて挑戦や努力の大切さを学ぶことは、人生のあらゆる場面で前に進む力になります。今回の試合やイベントをきっかけに、子どもたちが自分の未来を信じ、社会と積極的につながりながら挑戦していく姿を描けることを願っています」と話しています。

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7/29開催の交流会「Meet&Greet」。憧れの選手にサインをもらって子どもたちは大感激

なお、この特別な2日間の様子はメディアでも大きく報道され、新聞の掲載は10件、Webでの掲載は70件にも上りました。さらに、SNSではリバプールFC財団の公式アカウント(フォロワー数23.7万人)と日本財団の公式アカウント(同9.8万人)が共同投稿を3回実施したところ、予想以上に大きな反響がありました。特に日本財団の公式アカウントは開設以来最多の「いいね」を記録し、日本財団が取り組む子ども支援の活動を国内外に強く発信する契機とすることができました。

寄付者の皆さまの「想い」を確実に次世代に

Meet&Greetやウォーターボトル配布などの関連企画を含め、今回の親善試合に関する取り組みは、日本財団にお寄せいただいた6名の遺贈寄付(約1億4,000万円)で実施しました。寄付者の皆さまの「理念の結晶」であるご寄付のおかげで、普段はスポーツ観戦の機会が少ない子どもたちが、世界の一流選手のプレーを体感し、自分の可能性を信じるきっかけを得ることができました。子どもたちの心に「夢を持てた」「また頑張りたい」という「未来につながる変化」をもたらせたことが、今回の取り組みの最も大きな成果です。遺贈寄付という形でいただいた皆さまの想いを、しっかりと確実に次世代に届けることができました。改めて、寄付者の皆さまに厚く御礼を申し上げます。

日本財団では今後もリバプールFC財団やその他のパートナー団体と連携して、スポーツを通じた教育・人材育成のプログラムの構築に取り組んでまいります。そして、スポーツをはじめとした多様な体験を通じて子どもたちが社会や世界とつながる機会をつくり、国際的な視野や自信を育む活動を進めていきます。引き続き、皆さまのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。