日本財団HEROs2月の活動について

今月は、アスリートによるチャリティオークションとHEROs STARTUPの受賞者について、ご報告いたします。

日本サッカー界のレジェンドがチャリティオークションを開催

現在、日本では毎年新たに100万人以上が「がん」と診断され、毎年37万人もの人ががんによって命を落とし、生涯で2人に1人ががんになると言われています。しかし日本の新薬承認は世界と比較して遅く、世界で利用されている薬のうち約127種類が承認待ちの状態にあります。がん患者にとって、新薬は希望の光です。特定非営利活動法人deleteCは、そんな希望の光が一つでも増えるようがん治療研究を支援し、みんなの力でがんを治せる病気にすることを目指し活動しています。本団体は、年に一度「deleteC HOPE」を開催し、選考で選ばれたがん治療研究者に対して100万円の寄付金を贈呈しています。

普段の暮らしの中で誰もが気軽にがん治療研究を応援できる仕組みの1つとして、日本財団HEROsは、特定非営利活動法人deleteCに協力し、1月29日(金)12:00から2月4日(木)23:59まで「HOPEオークション2021」を開催いたしました。「HOPEオークション2021」とは、がん治療研究に対する社会の意識を高めることを目的に実施したチャリティオークションです。本チャリティオークションには、サッカー界から岡田武史さん、井原正巳さん、北澤豪さん、中田英寿さん、岩政大樹さん、小野伸二さん、長友佑都さん、内田篤人さんにご協力いただき、プリントサイン入りオリジナルユニフォームと直筆サイン入りグッズをご提供いただきました。また、ラグビー界からは、山田章仁さん、クリスチャン・リアリーファノさん、グレイグ・レイドローさん、木村貴大さん、中村亮土さん、藤田慶和さん、岸岡智樹さんが直筆サイン入りグッズをご提供くださいました。入札件数は1,963件で、落札総額は1,196,600円となりました(2021年2月5日時点)。今回の売上は全額2022年に行われる「deleteC HOPE」にて、がん治療研究への寄付金として活用されます。

1月30日(土)17:00から、オンラインにて2021年の「deleteC HOPE」が開催され、チャリティオークションにご協力いただいたアスリートを代表して、岡田武史さんにご出演いただきました。岡田武史さんは、スポーツが社会に果たす役割について、次のようにコメントをくださいました。「このコロナ禍の中でスポーツの価値が問われています。スポーツには人を笑顔にしたり、夢や希望を与えたり、数字では表せない価値があります。それはお金など数字で表せる価値と共に人が生きていくうえでなくてはならないものです。そういう価値があることを我々はしっかり認識して、その価値をもって社会課題に取り組まなければならない使命があると思っています。」今回のイベントのように、アスリートが社会課題に取り組むことで、社会課題の認知が向上し、支援の輪が広がっていき、社会課題の解決が加速されることを目的に、日本財団HEROsは活動しています。アスリートの社会貢献活動を通して、皆さんにとって身近な社会課題について調べてみたり寄付などアクションを起こしてみたり、ボランティアに参加してみたり、アクションを起こしてみませんか?HEROs公式SNSでは、アスリートの社会貢献活動に関する情報を随時アップしています。是非チェックしてみてください。

HEROs STARTUP受賞者が決定

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2020年11月に開催されたSocial Innovation Weekにて、HEROsアンバサダー上原大祐さん(特定非営利活動法人D-SHiPS32理事長)、田中美咲さん(社会起業家)、神田文之さん(株式会社山雅代表取締役)ご登壇いただき、HEROs STARTUPにエントリーいただいた方々に事業を拡大する方法等についてお話しいただきました。

HEROs STARTUPは、アスリートやチーム・リーグ、団体、企業が行う「これから挑戦してみたいスポーツを活用した社会貢献活動」「活動開始から2年以内の社会貢献活動」を支援するプロジェクトです。2019年8月末より、このような活動を全国から募集し、33件の活動の応募がありました。HEROs事務局にて審査させていただいた後、アンバサダーやHEROs AWARD受賞者による投票を行い、下記の活動が受賞となりました。受賞された活動については、活動奨励金として50万円を支援させていただきます。

一般社団法人S.C.P. Japan/スポーツを通じた共⽣社会づくりの担い⼿育成プロジェクト

経済的困窮家庭の子どもたちがスポーツを通じて、チームワークや協調性、挑戦することの大切さを学び、運動遊びを通じた共生社会の理解促進を目指すプロジェクト。単に体を動かすだけでなく、障がい、性別、人種について考える学びのプログラムを実施し、子どもたち同士がテーマについて話し合うプログラムを提供する。

TAG CYCLE株式会社/障がい者アスリート専用トレーニングジムの設立運営

パラアスリートに特化したトレーニングジムを設立し、パラリンピアンや若手のパラ選手の練習場所、育成場所として定着させ、長期的な運営を確立させるプロジェクト。体育館やトレーニングジムの利用を断られるパラアスリートがいる状況下、安心して練習に取り組むことができる施設を設立し、トレーニング知識や選手同士の向上心を高めあう拠点として確立することを目指す。

はぴ家プロジェクト/発達障害のある子どもたちへのオンライン運動支援プロジェクト

コロナ禍での運動不足やストレスが深刻な発達障がいのある子どもたちを対象にした、スポーツ指導の経験豊富なコーチや運動発達支援専門のスタッフによるオンラインでの運動支援プロジェクト。運動だけでなく、発達障がい児の心理的・身体的健康をサポートするプログラムも提供する。

Bagora/大学生によるスポーツを活用した貧困家庭支援プロジェクト

大学生が主体となり、貧困家庭の中高生にスポーツに触れる機会を提供するプロジェクト。貧困家庭の子どもたちを支援する団体と連携し、スポーツ体験を通じた子どもたちの自己肯定感の醸成や学生の主体的な社会貢献活動への参加を促す。 

受賞された活動を支援するとともに、このような社会貢献活動が全国で活発化されるよう、引き続き日本財団HEROsは活動してまいります。