2020年度ご寄付を活用したHEROsアンバサダーの活動紹介

今月は、2020年度に寄付金を活用してご支援したHEROsアンバサダーの活動を2つご紹介します。

HEROsアンバサダー上原大祐さんによる「再入荷未定ショップ」について

2010年バンクーバー・パラリンピックのアイスレッジホッケーで銀メダルを獲得した上原大祐さん。現役時代から団体を立ち上げ、障害を切り口に様々な社会課題に取り組んでいます。その中から、2020年度HEROs寄付金でご支援した特定非営利活動法人D-SHiPS32(理事長 上原大祐さん)が行う「再入荷未定ショップ」についてご紹介します。

この事業は、新型コロナ渦中の就労支援福祉作業所(A型B型)で働く方々の声がきっかけで始まったものです。新型コロナの影響で、福祉施設のイベントは軒並み中止となり、販路が確保できない状況に陥っていました。それと同時に、作業所の閉所や利用者が作業所に行けないためグッズが作れないなど、生産が不安的になっていることも浮き彫りになりました。「生産が不安定」という一見弱みに思えることを強みに変えることができるお店をつくれないだろうか、と考えて立ち上がった事業が「再入荷未定ショップ」です。

東ちづるさん(一般社団法人Get in touch 理事長)、澤田智洋さん(世界ゆるスポーツ協会 代表理事)、松田崇弥さん(株式会社ヘラルボニー 代表取締役社長)と共に立ち上げたこの事業は、優れている商品にも関わらず市場に埋もれがちな福祉施設が制作する商品を発掘し、商品の購入を通してその価値を購入者に体感してもらい、商品価値の向上に繋げることを目的としています。

HEROs寄付金をご活用いただき、「再入荷未定ショップ」のウェブサイトが構築されました。雑貨、お皿、アクセサリー、カバン、洋服など幅広いジャンルの商品が並んでいます。宝探しのように、オンリーワンを探してみませんか?是非サイトをご覧ください。

HEROsアンバサダー萩原智子さんによる「萩原智子杯水泳競技大会」について

2000年シドニー五輪女子競泳日本代表選手。(200m背泳ぎ4位、200m個人メドレー8位入賞)2002年日本選手権では、100m、200m自由形、200m背泳ぎ、200m個人メドレーで史上初の4冠達成した萩原智子さん。現在は、テレビ・ラジオ出演や水泳の解説のほか、ライターとしても活動の幅を広げていらっしゃいます。
今回は、2020年度HEROs寄付金でご支援した萩原智子さん主催の水泳競技大会についてご紹介いたします。

2020年12月6日(日)山梨県甲府市で、2020年1月10日(日)福島県郡山市で萩原智子杯水泳競技大会が開催されました。

  • 2021年1月24日(日)愛知県春日井市の大会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となりました。

山梨大会では、全国において障害者が出場できる公式の水泳大会は限られている中、公認記録大会とし、障害者と健常者が同一レースに出場することで相互理解を深めることを目的として開催されています。しかし今回、新型コロナの感染拡大により合併症の併発など選手の安全が確保できないため急遽障害者の参加は無しとなり、また観客数にも制限をかけることとなりました。そこで大会のLIVE中継を行い、萩原さんから視聴者に対し障害者が抱える課題や共存に向けて必要なことを発信されました。

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萩原智子杯水泳競技大会の様子

福島大会では、東日本大震災以降、外で遊ぶ子ども達が減り、運動不足による肥満傾向率が高い現状を改善するため、水泳を通して、体を動かすことの素晴らしさや目標を持つことの大切さを伝えることを目的に開催されています。
福島大会も感染拡大の影響を受け、無観客試合となりましたが、保護者や関係者向けに山梨大会と同様にLIVE配信を行い、たくさんの方にご視聴いただくことができました。

今般のこのような状況下でも、少しでも多くのかたに子ども達の頑張る姿を見てほしいとの想いから今回HEROs寄付金を使ってLIVE配信という新たな試みに取り組まれました。練習が制限され、大会の開催に不安を抱いていた子ども達にとっても、徹底した感染症対策を行い、大会が無事に開催されたことは、今後の目標やモチベーションの維持に繋がったことと存じます。
今後もHEROsでは、アスリートを中心とした社会貢献活動を推進し、必要な情報提供やサポートを行ってまいります。