国連笹川防災賞

日本・宮城

はじめに、マルガレータ・ワルストラム国連事務総長特別代表(防災担当)に心より感謝申し上げます。また、受賞者の選考にあたり、ご尽力をくださった選考委員の皆さま、そして、授与式の準備をしてくださったスタッフの皆さまにあらためて御礼申し上げます。

自然災害は世界各地で頻繁に発生しており、人々の生活に被害をもたらしています。日本財団は、人道支援に取り組む団体として、長年にわたり、国内外の災害に対する緊急支援や復興支援を実施してきました。

私たち日本財団は、緊急支援や復興支援を通じて、災害が人々の生活に深刻な影響を及ぼすということを直に経験し、30年前、国連とともに笹川防災賞を創設しました。この賞は、自然災害のリスクを軽減するための活動を促進し、そのための知識や経験を共有できるグローバルなプラットフォームを構築することを目的としています。

ここ数十年の間に、「防災」は狭義の技術的な領域という認識から、持続可能な開発に焦点を当てた、よりグローバルで広範な動きへと発展しました。笹川防災賞がこうした時代の変化とともに進化し、より革新的で多様性のあるものへと成長してきたことを嬉しく思います。

2015年の国連笹川防災賞のテーマは、「未来を形作る(Shaping the Future)」です。本テーマのもと、今年は様々な分野を代表する団体や個人から、過去最多のノミネートがありました。私も皆さまと同様に、これから発表される2015年の受賞者にお会いできること、そして、受賞者の方から、どのように安全なコミュニティをつくり、より良い社会を実現していくかについてお話を伺えることを楽しみにしております。

最後に、創設以来、笹川防災賞の目的を実現するためにご尽力をくださっている国連国際防災戦略事務局(The United Nations Secretariat for International Strategy for Disaster Reduction : UNISDR)の皆さまに心より感謝申し上げます。

そして、日頃から、防災活動に取り組んでいるすべての団体や個人の皆さまに、あらためて敬意を表します。