北欧の日本研究フェローと大学のネットワーキングとコラボレーション会議

ビデオメッセージ

エリザベス・ニルソン・スカンジナビア・ニッポンササカワ財団理事長、各国で活躍されている理事の皆さま、お集まりの講師・フェローの皆さま。コロナ禍においてもオンラインを活用して、北欧における日本研究の仲間が一堂に会する機会を設けていただいたことを嬉しく思います。

皆さまの研究する国への理解を深める一助になれば幸いと思い、本日この機会に、美しい国・日本について紹介をしたいと思います。

著名な政治学者であるサミュエル・ハンチントン氏は著書「文明の衝突」において、現在世界には主要な文明が8つあると言及しており、その1つとして東洋の島国である日本が紹介しています。2000年もの長きに亘り、日本は独立した文明を維持してきました。これは世界でも大変珍しいことです。

山川草木、森羅万象、自然の全てに生かされているという感謝の気持ちから日本独自の文明が育まれてきました。古来より、日本は春夏秋冬の区別が明確な美しい四季に彩られ、日本人は四季折々の自然を愛で、敬い、そしてその情景や想いを日本固有の和歌に託しました。

日本最古の歌集である万葉集には天皇や皇族、防人、農民など身分や性別を問わず幅広い人々の歌が収められており、彼らがその目で見て、感じたことが120年の時を越え、色あせることなく現代に受け継がれています。

昨年日本は第126代天皇陛下が御即位され、新しい元号は「令和」となりました。「令和」の由来はこの万葉集にあり、「美しい調和」を意味します。

このように悠久の歴史と美しい自然、そして豊かな文化によって紡がれた、神秘的で奥深くそして味わいのある国が日本なのです。

ここにお集まりの皆さまが、日本に興味を持ち、日本研究を選択してくれたことに敬意を表します。日本という国は、皆さまの溢れる知的好奇心を必ずや十分に満たしてくれることでしょう。皆さまの活動を通じて日本と北欧の距離が縮まり、共に「美しい調和」を奏でていくことを楽しみにしています。

ありがとうございました。

※本ビデオメッセージは、日本財団YouTube(外部リンク)にて視聴できます。