ワールド・オーシャン・サミットにおける”Back to Blue”発足式典

ビデオメッセージ

デイトン卿、World Ocean Summit Virtual Weekにご参加の皆さま、こんにちは。

地球の七割をしめる「母なる海」は、現在静かな悲鳴をあげています。私にはその悲鳴がいかに深刻であるか理解できます。本イベントにご参加の皆さまにも、この悲鳴は聞こえているでしょう。

陸上で起こる様々な問題については、多くの人が情報得て、問題点も理解し、解決に向かって突き進んでいます。

しかし、地球の七割をしめる海の諸問題に対しては、人々の理解は進んでいないように思います。これは国境を超えた全人類の安全保障の問題ではないでしょうか。

私は今のままでは、はたしてこれから人類が500年、1000年先の未来に生存できているのか、大変心配しております。

私は30年前から、海洋の持続的な環境保全なくしては人類の生存はありえない、と考え様々な取組を行ってきました。その取り組みは、150ヶ国から1,500名以上の海の専門人材の育成、世界最大級といえる海洋研究機関・海洋科学者のネットワークの構築、海ゴミや海洋資源管理に関する取り組み、法の遵守に基づく海洋秩序の確保に向けた連携、など多岐にわたります。

このたびは、このように長年海に携わってきた日本財団が、世界的なネットワークと独自の視点・分析を有するエコノミストと連携することになりました。エコノミストと日本財団は昨年7月に海洋の諸問題を議論するウェビナー「ブルー・リカバリー・シリーズ」を開催いたしました。そしてこの度、“Back to Blue Initiative”を共に立ち上げることを大変うれしく思います。私たちが協働することで、持続可能な海の実現に向けて確実によい変化を興せると確信しています。

今こそ人類の未来の為に海洋の諸問題を共に考え行動していこうではありませんか。

そして今こそ共に、碧き海を取り戻し、千年先の未来へ引き継いでいきましょう。 ありがとうございました。

※本ビデオメッセージは、日本財団YouTube(外部リンク)にて視聴できます。