ハンセン病を忘れないで“Don’t Forget Leprosy” ウェビナーシリーズ第1回基調講演

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皆さん、こんにちは。私は、WHOハンセン病制圧大使、および日本財団会長の笹川陽平です。

昨年以来、1年半以上にわたり、世界的な新型コロナウイルスのパンデミックが続き、私たちの日常生活は様変わりしました。とりわけハンセン病については、多くの国で、新規患者発見活動、診断・治療、リハビリテーションなど、ハンセン病に関わる様々な取り組みが縮小・中止を余儀なくされています。現場レベルでは、医療サービスへのアクセスが困難となったり、さらなる差別・偏見に直面したりするケースがあると聞いています。しかし、コロナ禍であっても、ハンセン病問題は決して置き去りにされるべきではありません。

そのためには、何よりもまず、皆さんとともに世界へ向けて、力強い声を発信することが重要であると考え、このキャンペーンを立ち上げるに至りました。私は2001年にWHOハンセン病制圧大使に就任して以降20年間で、約100か国を200回以上訪れ、各国の「現場」をこの目で見てきました。その結果、ハンセン病問題はモーターサイクルに例えることができるという持論を持つに至りました。すなわち、前輪は病気を治療すること、後輪は差別を解消すること、この両輪が機能しない限り根本的にハンセン病問題の解決につながらないということです。

私は、これまでの経験から、現場には、問題点と解決策があることを確信しています。皆さんがいる現場の隅々にまで「ハンセン病を忘れないで」というメッセージが届くように、このキャンペーンはこれから約1年かけてグローバルに展開していく予定です。

ハンセン病問題は、世界中の多くの人々の努力により、この半世紀で解決までもう一歩のところまできました。コロナ禍にあってもハンセン病制圧活動が後退することがあってはなりません。私たち人類は、コロナという新しい病気に懸命に対応しつつ、長きに亘り人類共通の問題であり続けたハンセン病との闘いに終止符を打つために、今一度力をあわせて立ち向かっていくべきではないでしょうか。 本日ご参加くださっている皆さんは、ハンセン病問題解決の一翼を担う一人ひとりであることを信じています。ハンセン病問題が忘れることなく、私たちの共通のゴールに向かって、ぜひ力をあわせていきましょう。ありがとうございました。