東京栄養サミット・サイドイベント
オルセング・オバサンジョ・元ナイジェリア大統領、アルン・バラル・HarvestPlus CEO、ルース・オニヤンゴ・ササカワアフリカ財団会長、アミット・ロイ・ササカワアフリカ財団副会長、そして各国で農業研究・普及に尽力されている皆さま。皆さまの農業を通じた開発途上国における栄養課題への取組みに敬意を表すると同時に、挨拶をする機会を賜り感謝申し上げます。
“One World One Family”。これは、世界を1つの家族と捉え、政治・宗教・人種・国境を越えた人道支援をするという日本財団の基本理念であります。この理念に基づき、亡き父・笹川良一は、ノーマン・ボーローグ博士、そしてジミー・カーター・元アメリカ合衆国大統領と共に、子どもや女性を含む100万人以上が餓死したとも言われる1984年にエチオピアで発生した大飢饉に対する支援活動を行い、ササカワ・アフリカ財団を設立致しました。
当時のアフリカは、残念ながら慢性的な食糧問題に直面し、食糧の緊急支援といった一時的な対応では根本的な解決にはつながらない状況でした。「アフリカの子供たちが空腹を抱えたまま眠りにつかないよう」、ササカワ・アフリカ財団はアフリカの農業の中心的な担い手である小規模農家が自立し、彼らの生活が向上するよう食糧増産にアフリカの農民と共に取り組んできました。今日に至るまでの30有余年は決して平坦な道ではなく、幾多の困難に直面してきました。しかしながら、その度にネバー・ギブアップの精神で困難を乗り越え、休むことなくアフリカの農民と歩み続けたことで、食糧生産の飛躍的な改善を成し遂げました。 アフリカの農業の更なる発展に向けて、今ササカワ・アフリカ財団は「栄養に配慮した農業」を活動の柱の1つに据えています。これまでは、お腹を満たすことを目的とした食糧増産が中心でしたが、これからは、栄養価に配慮した農業を進めることで、子ども発育の改善や人々の健康の維持を実現することが可能になると確信しております。こうしたササカワ・アフリカ財団の取組みに、HarvestPlusとパートナーシップ協定を締結できたことを嬉しく思います。是非とも本日ご臨席の専門家の皆さまからもご協力を頂き、共に希望に満ちたアフリカの実現にむけて努力していこうではありませんか。本日の会議が有意義なものになることを期待しております。ありがとうございました。
※本ビデオメッセージは、日本財団YouTube(外部リンク)にて視聴できます。