第2回世界海上保安機関実務者会合 開催報告

日時:2021年11月16日(火)~18日(木) 20:00~23:00
場所:オンライン(浜松町コンベンションホール(東京都港区))
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共催者(日本財団、海上保安庁)と各国からオンラインで参加した代表者たちとの集合写真

日本財団と海上保安庁は、2021年11月16日から18日にかけて、「第2回世界海上保安機関実務者会合」をオンラインで開催しました。本会合は、海洋資源の枯渇、気候変動による災害の増加など、様々な海洋課題に直面する世界の海上保安機関が、より効果的な連携や対応を議論するプラットフォームとして、日本財団と海上保安庁が2017年に設立した世界海上保安機関長官級会合(CGGS: Coast Guard Global Summit)の準備会合であり、これまでに2回の長官級会合を東京で開催してきました。

今回は世界から計98の海上保安機関等(88ヶ国及び10の国際組織)の実務者が参加し、様々な海洋課題について話し合いを行いました。各機関が先進的な取り組みを紹介するセッションでは、日本、イタリア、英国などが組織内の多様性の推進やコロナ感染への効果的な対応事例などを紹介しました。また、日本が中心となり今年2回(3月、10月)オンラインで開催した海上保安官向け人材育成研修についても今後も参加国の協力を得ながら、オンラインと対面式を活用した新たな様式で継続することへの支持を得ました。

来年、東京で開催する予定となっている第3回世界海上保安機関長官級会合では、この会合で得られた結果を確認し、実現していくことを目指します。

開催日時
2021年11月16日(火)~18日(木) 20:00~23:00

開催場所
オンライン(浜松町コンベンションホール(東京都港区))

主催
海上保安庁・日本財団

参加機関
世界から計98の海上保安機関等(88ヶ国及び10の国際組織)

1.会議の結果概要

(1)会合運営ガイドライン

会合運営ガイドラインに、オンライン及びハイブリッド形式による会合を可能とする規定の追加など、一部改正することを日本から提案し、来年度実施される予定の第 3 回世界海上保安機関長官級会合にて最終改正案を提示することについて、支持を得ました。

(2)先進的な取り組み

海上保安分野における以下の取り組みを共有し各国の対応能力の強化を図りました。

  • 海洋状況把握(発表:日本、欧州海上安全庁(EMSA)、欧州国境沿岸警備庁(FRONTEX))
  • 新型コロナウイルス感染症対策(発表:欧州漁業管理機関(EFCA)、イタリア)
  • 女性活躍(発表:ペルー、トルコ、英国)

(3)海上保安国際人材育成

2021年3月及び10月の計2回、日本主催による「新たな教育機会」のオンラインパイロットプログラムを開催しました。本会合では、同プログラムの実施概要及び評価を報告し「新たな教育機会」の有用性を確認し、今後も参加国の協力を得ながら継続して実施していくことにつき、支持を得ました。また、CGGSウェブサイトの海上保安国際人材育成への活用について、今後、コアメンバーグループを中心に検討を進めることについて支持を得ました。

(4)情報共有手法

これまでの検討事項と今後の作業スケジュールについて報告を行いました。そして、今年創設したテスト用ウェブサイトを第3回世界海上保安機関長官級会合において本格運用に移行させることについて、支持を得ました。

2.共催者コメント (一部)

海野光行(日本財団常務理事)

この世界の海上保安機関のためのプラットフォームが、直面する海洋課題を共有する場としてだけでなく、今後起こる新たな海洋課題に対しても先んじて解決策を見いだすワーキングプラットフォームとしての役割を果たしていくことを期待する。

勝山潔総氏(海上保安庁 総務部長)

今回の世界海上保安機関実務者会合は、新型コロナウイルス流行の影響によりオンライン開催となった。オンライン技術を活用すれば、各国の優れた海上保安機関の知恵や経験を、いつでも、どこでも手軽に学ぶことができる。本会合を通じて、海の安全を担う世界の海上保安機関同士の連携がさらに深まり、世界の海の安全と平和の実現が図られることを期待している。

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議長国(海上保安庁)と質疑応答に参加する各国代表

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日本財団 海洋業部 海洋船舶チーム

  • 担当:梅村・本多