日本財団会長 笹川陽平に国際海事賞国際海事機関(IMO)で授賞式が開催

11月23日、「国際海事機関(IMO)」(本部:ロンドン,英国)は、2014年の「国際海事賞(International Maritime Prize)」※を日本財団会長の笹川陽平に授与、IMO本部で授賞式が行われました。授賞式にはIMO加盟170ヵ国の政府代表団ら計900人近くが出席し、IMOの関水康司事務局長より、笹川陽平会長に記念品が授与されました。受賞にあたり、笹川会長は「日本財団のネットワークは世界中に1,000人を超えているが、次世代に海を引き継ぐために、今後も人材育成をさらに拡大する」と表明しました。さらに「既存の国際機関や枠組みでは、気候変動、海面上昇、公海の管理など人類の生存に関わる海の問題に十分に対応しきれない。今こそ、海の問題解決に向け、海洋管理の新しい枠組みが求められる。それは、海に起こる変化に対応しつつ、将来世代に希望を与え『海の未来をデザインする』枠組みである。そのために、海洋管理の問題に総合的かつ統合的な視点から取り組むグローバルな組織が必要である」とコメントしました。

  • 1980年に創設され、海運の発展、安全技術向上などの分野で世界的な貢献をした人に贈られる国際的に権威のある賞。日本人の受賞は1992年の篠村義夫元IMO事務局次長に次いで二人目となる。

今回は、長年にわたる海事・海洋分野での人材育成、マラッカ・シンガポール海峡における船舶の航行安全や海洋環境保全などへの取組みが評価され、授与が決定されました。

  • 世界海事大学(WMU)や国連海事海洋法課(DOALOS)などとのフェローシップ(奨学金)プログラムを通して、131カ国1,099人(2015年11月時点)の人材を輩出
  • 国際的な海上交通の要衝であるマラッカ・シンガポール海峡の航行安全と海洋環境保全のため、人材面、技術面、設備面など多岐にわたり約150億円(航行援助施設の保守管理ための基金730万USドル含む)の支援

以上の功績に加え、船舶航行に起因する海洋汚染防止の研究を支援し、船舶の構造設備等に関する基準を定めた海洋汚染防止条約の条項修正に日本政府の成果として反映できたことは、歴史的に意義深い条約改正であると国際的に評価されています。

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