日本財団×世界コスプレサミット『コスプレde海ごみゼロアワード2020』結果発表“コスプレイヤーならでは”の海洋ごみ対策活動を表彰
日本財団と世界コスプレサミット実行委員会(WCS)は、海洋ごみ対策を目的に共同開催している「コスプレde海ごみゼロアワード」についてこの度、計8つの活動を受賞対象として選考。本日8月2日(日)に開催された「世界コスプレサミット2020 ONLINE」で発表・表彰しました。
思い入れのあるキャラクターになりきるコスプレイヤーの中には、自身の撮影で利用するロケーションが汚れないよう、日ごろからごみ拾いを行い、環境問題への関心が高い方も多くいます。
本アワードは、海洋ごみ問題の周知啓発や削減に寄与するコスプレイヤーならではの活動実施を呼びかけるとともに、優れた取り組みを国内外から募集、発掘して広めるものです。2019年10月1日から2020年3月30日の間に、計312件(アクション部門:161件/23カ国、コスチューム部門:151件/25カ国)の応募があり、外部審査委員による審議を経て受賞活動を決定しました。受賞者には活動奨励金(最高100万円)を贈呈するほか、「アンバサダー」として任命し、今後各国で開催される国際シンポジウム等で情報発信する機会を設ける予定です。
アクション部門
海洋ごみ削減につながる活動事例や海洋ごみの周知啓発を図る取り組みなど、海洋ごみ対策を目的に実施した活動を表彰する部門。
グランプリ:『ストップ・プラスチックバック・キャンペーン』
応募者名:Machipot Cosplay Indonesia(インドネシア)
日曜日の朝にジャカルタ市内の歩行者天国にて、コスプレイヤーたちが結集し、不要となったペットボトルやビニール袋と交換する形で、多くの一般人へ布製のエコバックを500枚配布。また、海ごみ削減の訴えを拡散するべく、写真撮影用のボードも制作。海洋ごみが深刻な問題となっているインドネシアの幅広い層の人たちに、海洋ごみの対策を周知することに成功していることが評価された。
アクション部門・グランプリ Machipot Cosplay Indonesiaさんの受賞後コメント:
「私たちの地球の環境を守る活動が多くの人たちに良い影響を与えられることを願っています。これからもコスプレを通して海ごみ問題の解決に取り組んでいきたいです。」
コスチューム部門
海洋ごみを減らす衣装の作成等、3R(Reduce・Reuse・Recycle)を意識したコスプレ衣装のレシピ(作り方)を表彰する部門。
グランプリ:『ごみ反対 ペットボトル100本から生まれたドレス』
応募者名:Mai Mai(インドネシア)
使用済みの100本以上のペットボトル、ビニール袋、食べ物の包装などを用いて煌びやかなコスチュームが製作されている。特にドレスの部分は細かいところまで精密に作られており、また、他に類をみない独創性に溢れる一方で、作り方を学べば誰でもできる手ごろさが幅広い影響力を期待できることから評価された。
受賞活動一覧
①アクション部門
賞・活動奨励金額 | 活動名 | 応募者名(国籍) | 活動の概要 |
---|---|---|---|
グランプリ 100万円 |
ストップ・プラスチックバック・キャンペーン | Machipot Cosplay Indonesia(マチポット・コスプレ・インドネシア) インドネシア |
歩行者天国にてコスプレイヤーが不要となったペットボトルやビニール袋と交換する形で、多くの一般人へ布製のエコバックを配布。海ごみ削減の訴えを広げる写真撮影用のボードも制作した。 |
準グランプリ 50万円 |
海の悲しみの女王 | Vinvid ReGina Present(ビンビット・レジーナ) インドネシア |
海ごみ問題を効果的に伝えるために独自のショートムービーを製作。映像のクオリティが極めて高くコスプレイヤーならではの取り組みとして影響力が期待できる。 |
第三位 30万円 |
子どもの海を守る日 | Kimberley Piccolo(キンバーリー・ピッコロ) ベルギー |
子ども達が積極的にリサイクルやポイ捨てに関して理解できるように、児童館と連携したイベントを実施した。先生達がヒーローに扮することで、子どもの関心を集めた。 |
審査員特別賞 10万円 |
あなたの世界の一部 | Daisy,Imriel&Marta Garofalo(デイジー、イムリエル&マルタ・ガロファーロ) イタリア |
人魚のキャラに扮したコスプレ写真を使って、海洋汚染を訴えかけるプロジェクトを実施。集まった募金は海ごみ対策に寄付するなど、コスプレイヤーならでは活動を実施した。 |
②コスチューム部門
賞・活動奨励金額 | 活動名 | 応募者名(国籍) | 活動の概要 |
---|---|---|---|
グランプリ 20万円 |
ごみ反対 ペットボトル100本から生まれたドレス | Mai Mai(マイ・マイ) インドネシア |
ペットボトルやビニール袋を用いて煌びやかなコスチュームを製作。クオリティが高いだけでなく、独創性に溢れ、作り方を学べば誰でもできる手ごろさが幅広い影響力を期待でき評価する。 |
準グランプリ 10万円 |
発泡スチロールなど身の回りのごみから生まれた人魚姫 | Kris Kuz(クリス・クズ) ロシア |
再利用された素材ながら綺麗な質感を出していた。キャラが人魚ということもあり、写真も海洋ごみを連想させるようになっていた。ビジュアル的なインパクトがとても大きく拡散が期待できる。 |
第三位 5万円 |
ちり紙とペットボトルから生まれた衣装 | Yumaki(ユマキ) インドネシア |
どのように作ったのか一目では分からないほど造形のクオリティがとても高く、張子で鋭角な面を出す技法等が類をみないほどユニークであることから選定された。 |
審査員特別賞 5万円 |
ごみから生まれた鳳凰 | Donna Starling(ドンナ・スターリング) イギリス |
廃棄される素材を使用したとは思えない仕上がりが素晴らしい。普段妥協してしまいそうな固定具などもほとんどを再利用した素材で制作されている点が評価できる。 |
- ※ 特設サイト「コスプレde海ゴミゼロアワード」(外部リンク)でも結果詳細を公開
審査員からのコメント
麗華(12カンパニー株式会社取締役社長)
「素晴らしい作品が多く、かなり審査が難航しました。内容の良し悪しだけでなく、より幅広く伝わるような内容を選ばせていただきました。ぜひとも今後もこの素晴らしい活動を継続していってほしいです。」
古谷徹(声優)
「実はこんなに沢山のコスプレイヤーの方々が海ごみについて、取り組んでいるとは当初知りませんでした。今回をきっかけに、より多くの方々にこの問題について興味をもっていいただいて、自分達にできることを考えていただきたいです。これから私も行動を起こしていきます。」
堀田康彦(地球環境戦略研究機関ディレクター)
「今回世界各地から募集があり、審査が白熱しました。アクション部門を中心に見させていただきましたが、周りの人たちをどれだけ巻き込むことができたかという点を軸に評価させていただきました。」
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