“One World, One Family“をテーマに、多様性あふれる作品を厳選「True Colors Film Festival」 12月3日「国際障害者デー」より、無料のオンライン映画祭がスタート
映画『37 seconds』を鑑賞サポート付で特別上映、アフタートークも配信

日本財団が主催する「True Colors Festival 超ダイバーシティ芸術祭 -世界はいろいろだから面白い-」は、2020年12月3日(木)~12日(土)の10日間にわたり、オンライン映画祭「True Colors Film Festival」を開催いたします。12月3日「国際障害者デー」にあわせ、“One World One Family(世界は一つの家族)”をテーマに、アジアをはじめ世界の才能ある映画監督が制作した、障害、女性のエンパワーメント、アイデンティティ、貧困と逆境、人種差別などダイバーシティ&インクルージョンのさまざまな課題を扱った作品、全28本を厳選。オンライン映画上映プラットフォームにて無料配信いたします。

True Colors Film Festivalロゴマーク
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国際障害者デー・セレクション

「国際障害者デー」は毎年、社会と発展のあらゆる領域における障害者の権利と健康を推進するため、また、政治、社会、経済、文化的生活のあらゆる側面における障害者の状況への意識を高めるために国連により定められた記念日です。世界に10億人以上いる障害のある人々について考える機会として、本映画祭では、国際障害者デーを記念し、特別に選定した映画5作品を上映いたします。

オープニング記念上映作品『37 seconds』

12月3日(木)18:00より、『37 seconds』(日本、2019年)を鑑賞サポート付きで特別上映いたします。本作品は、2019年3月、世界三大映画祭のひとつ「第69回ベルリン国際映画祭」パノラマ部門でワールドプレミア上映され、観客が熱狂。「パノラマ観客賞」と「国際アートシネマ連盟(CICAE)賞」を映画祭史上初のW受賞という快挙を遂げました。監督は、世界で注目を集める新鋭のHIKARI氏。ヒロインを演じたのは、出産時に身体に障害を負った23歳(当時)の佳山明さん。当初、女優の起用が検討されましたが、健常者が障害者の役を演じることに強い疑問を抱いた監督の意向により、オーディションによって100人の候補から選ばれました。人生に向かって奮闘するヒロインの姿は、あらゆる障害、国境、世代を超え、誰もが共感するエンターテイメントである映画の真髄を気づかせてくれます。当日の上映後には、監督や出演者によるアフタートーク(日本手話・日本語字幕あり)の配信を予定しています。

コロナ禍により、私たちの生活や人生が大きく変化した2020年。「True Colors Film Festival」は、観客の皆さんの記憶に残る、楽しく、感動的で示唆に富んだ映画作品をお届けいたします。

True Colors Festivalオンライン映画祭「True Colors Film Festival」

本映画祭は無料のオンラインイベントです。作品は、オンライン映画上映プラットフォームに登録いただくことでご覧いただけます。11月26日(木)より、True Colors Festival公式サイト(外部リンク)にてご案内予定です。

開催期間

2020年12月3日(木)AM 1:00~12月13日(日)AM 0:59

視聴方法

長編映画は、シンガポールを拠点とするオンライン映画上映プラットフォーム「The Projector Plus」で視聴可能です。The Projector Plus(外部リンク)から、無料でご登録いただけます。アジア・太平洋地域のほとんどの国で長編映画をご覧いただけます。短編映画は、True Colors Film FestivalのVimeo特設ページでご覧いただけます。中国(香港を含む)、キューバ、インドネシア、イラン、北朝鮮、シリア、スーダンを除き、世界中でご覧いただけます。

言語:日本語、英語 ほか

クレジット

企画:True Colors Festival
主催:日本財団、日本財団DIVERSITY IN THE ARTS
パートナー:THE PROJECTOR PLUS

左:シンガポール国際財団「Our Better World」のロゴマーク 右:We Care Film Festivalロゴマーク

上映作品紹介

オープニング記念上映

『37 seconds』(日本、2019年)

配信日時:12月3日(木)18:00~20:00予定
※オンライン上映後、アフタートーク配信あり(ゲスト:監督 HIKARI、キャスト 佳山明 ほか)
言語:日本語/字幕:日本語、英語

映画「37 seconds」のワンシーン

鑑賞サポート:映画本編は、「UD Cast」を使用することで、視覚障害者のための音声ガイドをご利用いただけます。アフタートークは、日本手話・日本語字幕、英語字幕付きでご覧いただけます。
各利用方法については、11月26日(木)より、True Colors Festival 公式サイトにてご案内いたします。

  • UD Castとは、字幕や手話の表示、音声ガイドの再生等を行うことができる無料アプリです。

出生時に37秒間呼吸ができなかったために、手足が自由に動かない身体になってしまった女性が、母親の過剰な干渉に悩みながらも一人の人間として成長していく過程を描く。第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門の「観客賞」及び「国際アートシアター連盟賞」受賞。

  • 本作品は12月3日に日本とシンガポールでのみご覧いただけます。

長編映画

『藍色夏恋』(Blue Gate Crossing/藍色大門)

監督:易 智言(イー・ツーイェン、Yee Chin-yen)
台湾/2002年、上映時間83分
言語:北京語/字幕:日本語、英語

映画「藍色夏恋」のワンシーン

親友同士であるクーロウ(グイ・ルンメイ)とユエチェンの2人は、学校の水泳部のチャンピオンであるシーハオ(チェン・ボーリン)と出会う。クーロウはユエチェンのためにシーハオへの手紙を届ける。シーハオはクーロウを好きになるが、彼女は親友への片思いという性的な悩みを抱えていた。2002年カンヌ国際映画祭の監督週間に正式に選ばれた本作は、ティーンエイジャーの無垢な恋愛と友情を描いた繊細な成長物語であり、性についてオープンに議論する現代の若者にも共感を呼ぶ。

  • 本作は中国、韓国、台湾ではご覧いただけません。

『最愛の夏』(Darkness and Light/黒暗之光)

監督:張 作驥(チャン・ツォーチ、Chang Tso-chi)
台湾/1999年、上映時間105分
言語:台湾・閩南語、北京語/字幕:日本語、英語

映画「最愛の夏」のワンシーン

夏休み、カンイは目が不自由な父親のマッサージ店を手伝うために故郷に帰ってきた。彼女は父とともにある客の元へ行った際に、暴力団員のアピンと出会う。2人は恋に落ちるが、対立関係にある暴力団員の息子のアリンはそれに嫉妬する。アマチュア俳優を起用して制作された本作は、目の不自由なマッサージ店一家、一家が抱える問題、地元の暴力団が織りなすドラマを、夢のようなシークエンスを通じて心理的リアリズムを持って描き出す。本作は1999年東京国際映画祭のグランプリに輝いたが、過去20年間にわたり海外で上映されることはほとんどなかった。

『精神』(Mental)

監督:想田和弘
日本、アメリカ合衆国/2008年、上映時間135分
言語:日本語/字幕:日本語、英語

映画「精神」のワンシーン

釜山国際映画祭、ドバイ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、ベルリン国際映画祭オフィシャルセレクションとして選出された。日本の精神科外来の複雑な世界を、患者、山本医師、スタッフ、ボランティア、ホームヘルパーなどが織りなすドキュメンタリー。心の病を語ることに対する大きなタブーを打ち破り、自殺傾向、貧困、羞恥心、不安、社会への恐怖などを抱えた人々の率直な生き様を捉えている。

『モラル』(Moral)

監督:マリルゥ・ディアス-アバヤ
フィリピン/1982年、上映時間138分、R21(成人向けのテーマ)
言語:タガログ語/字幕:日本語、英語

映画「モラル」のワンシーン

独自のフェミニスト的視点でフィリピンの社会・政治・経済問題にスポットライトを当てたことで知られるマリルー・ディアス・アバヤ監督作品。それぞれに試練を抱え、家父長制社会に生きる4人の女性の物語。この作品が上映された1982年から今でも変わらずあり続けるレイプ、中絶、性的自由などの問題が取り上げられている。

『最後の1マイル ~ハンセン病 果てなき旅路で~』(THE LAST MILE – On the Road to Eliminate Leprosy)

監督:浅野直広
日本/2017年、上映時間104分
言語:日本語/字幕:日本語、英語

映画「最後の1マイル」のワンシーン

ハンセン病は何世紀にもわたって人類に恐れられてきた病気である。しかし、この病気に関する事実や、偏見と差別による基本的人権の重大な侵害については全く知られていない。WHO(世界保健機関)ハンセン病制圧大使として活動する笹川陽平は、40年以上にわたり、ハンセン病との闘いに取り組んできた。このドキュメンタリーは、1,600時間以上の映像を元に、ピグミー族が暮らす人口23人の村からローマのバチカン市国に至る笹川の世界20か国、50か所に及ぶ足跡を記録したものである。ハンセン病を撲滅し、人間の尊厳を取り戻すための笹川の取り組みは終わっていない。私たち人類は、ハンセン病に対するスティグマ(社会的烙印)をなくすことができるだろうか?

ほか

国際障害者デー・セレクション

  • 英語字幕による上映です

『A Long Journey for the First Steps』(スロベニア/2017年)は、ガザ紛争での戦争被害を受けたパレスチナの子どもたちの実体験と、スロベニアでのリハビリを描いた作品。ダウン症の人々の感じ方や考え方を垣間見ることができる『Elsewhere』(イタリア/2015年)。目が見える人々に世界を見せるために世界各地を旅して写真を撮った目の見えない写真家を主人公にした『Over the Horizon』(ロシア/2017年)。また、6歳で孤児となり、10歳で半身不随を患い、1年の余命を与えられたにも関わらず、人のために生きようとする一人の男の決意を描いた『The Soul of Sophanna’s Song』(カンボジア/2017年)は、世界中の人々の心を揺さぶる感動的な物語です。

「A Long Journey for the First Steps」のワンシーン

『A Long Journey for the First Steps』

監督:ラトコ・ストイリコビッチ、ユリア・ミネット、ヤスミナ・ムスタフィク
スロベニア/2017年、上映14分
言語:アラビア語/字幕:英語

「Elsewhere」のワンシーン

『Elsewhere』

監督:チェーザレ・チカ・チカルディーニ
イタリア/2015年、上映18分
言語:イタリア語/字幕:英語

「Over The Horizon」のワンシーン

『Over The Horizon』

監督:イワン・ソーシン
ロシア/2017年、上映5分
言語:ロシア語/字幕:英語

「Stand By Me (スタンド・バイ・ミー)Music Video」のワンシーン

『Stand By Me (スタンド・バイ・ミー)Music Video』

監督:シドニー・タン
シンガポール/2020年、上映4分
言語:英語/字幕:英語

「The Soul of Sophanna's Song」のワンシーン

『The Soul of Sophanna’s Song』

監督:ジュリアナ・タン、アクセル・タン
カンボジア/2017年、上映5分
言語:クメール語/字幕:英語

「True Colors Festival 超ダイバーシティ芸術祭 -世界はいろいろだから面白い-」

True Colors Festivalは、パフォーミングアーツを通じて、障害・性・世代・言語・国籍など、個性豊かな人たちと一緒に楽しむ芸術祭です。誰もが居心地の良い社会の実現につなげることを目指します。新型コロナウイルスによる世界的な危機により、身近な人たちと引き離される経験をした方も多いでしょう。しかし、だからこそ人とつながること、共に楽しむことの大切さを再認識できたのではないでしょうか。今後のプログラム最新情報は、公式サイトやSNSをご覧ください。

関連リンク

お問い合わせ

リリースに関するお問い合わせ

True Colors PR 事務局 (サニーサイドアップ.内)

  • 担当:高良
  • メールアドレス:tcf@ssu.co.jp

事業に関するお問い合わせ

日本財団 特定事業部 True Colorsチーム

  • 担当:青木
  • メールアドレス: t_aoki@ps.nippon-foundation.or.jp