佐藤カズー氏の公共トイレ 8月12日(木)幡ヶ谷にオープン日本財団「THE TOKYO TOILET」プロジェクト
日本財団は、誰もが快適に利用できる公共トイレを渋谷区内17カ所に設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」を実施しています。
既に利用可能となっている11カ所に加え、8月12日(木)に12カ所目となる七号通り公園トイレ(デザイン:佐藤カズー氏)の一般利用が始まりました。
「THE TOKYO TOILET」は、渋谷区内17カ所のトイレを、性別、年齢、障害を問わず誰もが快適に利用できる公共トイレに生まれ変わらせ、
多様性を受け入れる社会の実現を目指す、日本財団のプロジェクトです。
トイレは日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴である一方、多くの公共トイレが「暗い」「汚い」「臭い」「怖い」といった理由で利用者が限られてしまっています。
本プロジェクトで設置する各トイレは、参画する国内外のクリエイターによってデザインされており、
今回オープンする佐藤カズー氏デザインの七号通り公園トイレで12カ所目の設置となります。
タイトル
Hi Toilet
手をつかわないトイレ
コンセプト
60%がトイレのレバーを足で踏んで流し、50%がトイレットペーパーでドアを開き、40%がお尻でドアを閉め、30%が可能な限り肘を使い手の接触を避ける。欧米のとあるトイレに関しての調査結果を見て目が点になりました。このインサイトをデザインに生かそう。スタート地点はそこでした。そこから3年がかりでリサーチ&プランニングを行い、最終的に我々がたどり着いたのは、トイレにおける全ての行動を音声で行うボイスコマンド式のトイレ「Hi TOILET」でした。コロナのずっと前から取り組んでいたアイデアですが、非接触トイレという点で今までにないUXになると思います。日本の公共トイレの凄みが世界に伝わることでしょう。
- ※ なお、ボイスコマンドを利用せず、手を使ってのドアの開閉や便器の操作も可能となっております。
構造デザイン協力:久保都島建築設計事務所
ボイスコマンド協力:Birdman
クリエイター 佐藤 カズー氏のコメント
世界の公共トイレでは約60%がトイレのレバーを足で踏んで流し、約50%がトイレットペーパーでドアを開き、約40%がお尻でドアを閉め、約30%が肘を使い手の接触を避けると言います。この”どこにも触れたくない”というインサイトを新しいUXにしました。声で指示するだけで非接触に用が済ませるだけでなく、音楽をリクエストすれば、腸を活性化する音楽も流れてきます。また、建築の構造を円形にすることで匂いが滞留しないよう空気の流れもデザインしました。トイレはついにここまできたかと感じてもらえることでしょう。
佐藤 カズー氏プロフィール
1973年生まれ。(株)Sony Music Entertainmentを経て2010年9月よりTBWA博報堂入社。メディアの枠を超えた作品で国内外の受賞多数。2012年カンヌフィルム部門審査員、2017年カンヌプロダクトデザイン部門審査員をはじめ、デザイン、デジタル、プロモーションといった多領域に渡る国際賞の審査員をつとめる。
THE TOKYO TOILET とは
トイレは日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴。しかし、多くの公共トイレが暗い、汚い、臭い、怖いといった理由で利用者が限られている状態にあります。本プロジェクトでは、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に使用できる公共トイレを2021年秋までに区内17カ所に設置します。本プロジェクトは、昨年より始動し国内問わず大きな話題を呼びました。本年の取り組みでは、建築家の隈研吾氏、伊東豊雄氏、クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏などに参画いただき、優れたデザイン・クリエイティブの力で、インクルーシブな社会のあり方を広く提案・発信していきます。
加えて、訪れた人々に気持ちよく利用していただけるよう、従来に比べ清掃をはじめとしたトイレの維持管理を強化します。これにより、利用者自身が次の人のためを思う「おもてなし」の心の醸成も目指していきます。
それぞれのコンセプトなど、詳細はTHE TOKYO TOILET 特設ウェブサイトをご参照ください。 なお、トイレの設計施工には大和ハウス工業株式会社、トイレの現状調査や設置機器・レイアウトの提案にはTOTO株式会社のご協力を頂ています。