日本財団が「ヤングケアラー」支援を開始不足する“ヤングケアラーを支える人材”の育成を目指す

日本財団は、近年、大きな社会課題となっている「ヤングケアラー」支援の第一弾として、日本ケアラー連盟、ケアラーアクションネットワーク協会に、計1,475万円を助成することを決定しました。ヤングケアラーに対する公的な支援が不十分な中、両団体は今回の助成によって、自治体や学校関係者を対象にヤングケアラーに関する研修等を実施し、“ヤングケアラーを支える人材”の育成を目指します。
また、日本財団では本助成事業を通じて得られた知見をもとに、今後自治体によるモデル事業の構築や、民間団体と連携した支援事業の拡大を目指し、以下の事業を展開する予定です。

  1. 自治体モデル事業(自治体と連携し、ヤングケアラーの早期発見、支援に繋げるモデル事業の検討)
  2. 民間団体への支援・連携によるヤングケアラー支援の拡充(モデル自治体および全国への展開)
  3. 普及啓発活動(普及啓発のためのホームページ・動画の作成や、シンポジウムの開催)
  4. 日本財団がハブとなった関係者によるネットワーク構築
  5. 政策提言(モデル自治体事業や、民間団体との連携の実績から、国に対して政策提言を行う)

助成事業の概要

ヤングケアラーの実態に関する調査研究から浮かび上がった課題や関係者へのヒアリングを踏まえ、日本財団は今回の助成事業で “ヤングケアラーを支える人材” の育成に取り組みます。具体的には、自治体、福祉・教育関係者等への研修の実施、研修動画の作成となります。両団体によるヤングケアラー支援の詳細については、別紙を参照ください。

ヤングケアラーの実態

ヤングケアラーとは、通学や仕事のかたわら、一般に本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話(介護や身体的・精神的なケア、身の回りの世話など)などを日常的に担っている18歳未満の子どものことを指します。国が2021年3月に公表した「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」によれば、世話をしている家族が「いる」と回答した中高生は、5.1%となっています。一方「ヤングケアラー」である可能性を早期に確認する上での課題として、自身や家族がヤングケアラーであるという認識がない、という当事者の問題に加え、地域の関係機関や学校など、ヤングケアラーを支える側が支援対象として認識していないことなどが挙げられています。ひとり親家庭の増加等により、今後、家族の世話をしなければならない子どもの環境はより深刻化していくことが想定されます。

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