日本財団18歳意識調査結果 第57回テーマ「生成AI」約40%が「使用経験あり」 夏休みの課題・宿題に活用は10%

日本財団は8月、ChatGPTなど文章や画像を作ることができる「生成AI」をテーマに57回目の18歳意識調査を実施しました。対象1000人のうち90%近くが生成AIを「知っている」、40%近くがテキスト生成AIを中心に使用経験がある、と答えているほか、使用経験のない人の約60%も「使ってみたいと思う」としています。
使用目的は「暇つぶし」が60%を超え、「学校の宿題や職場で使う資料の文書を手伝ってもらうため」も40%近くに上っています。ただし夏休みの課題・宿題に限ると生成AIを「活用した」人は「予定」も含め、全体の10%に留まっています。
また約30%が「授業で生成AIの仕組み・特性やリスクについて学んだことがある」、約20%が高校や大学での生成AIの活動について「ルールが定められている」と答えています。このほか、生成AIを知っている人の20%弱が、「生成AIの登場で自分の将来の夢・就きたい職業や興味のある科目・学問に影響・変化があった」と答えています。

  • 「生成AI」とは、従来のAIとは異なり、新しいコンテンツ(文章、画像、動画、音楽、音声など)を生成できるAIのこと。

第57回「生成AI」結果の概要

  • 生成AIの認知度・使用状況:
    • 知っていて、使ったことがある 36.1%
    • 使ったことはないが、知っている・聞いたことがある 50.3%
    • 知らない・聞いたことがない 13.6%
  • 高校や大学の授業・課外活動での生成AIについての取り扱い:
    • 授業で生成AIの仕組み・特性やリスクについて学んだことがある 31.8%
    • 学校・大学で生成AI活用ルールが定められている 21.8%
    • 学校・大学で生成AIについて聞いたことはない 31.1%
  • 今年の夏休みの課題・宿題での生成AI活用:
    • 活用した・活用予定 10.4%
    • 活用していない・活用予定なし 63.2%
    • 課題・宿題がない 26.4%
  • 生成AIによる自分自身への影響・変化:
    • 将来の夢・就きたい職業
      • 影響・変化があった 17.7%
      • 影響・変化はなかった 48.0%
    • 興味のある学問
      • 影響・変化があった 19.3%
      • 影響・変化はなかった 50.5%
      • 影響・変化があったは「影響・変化があった」「どちらかというと影響・変化があった」の合計
      • 影響・変化はなかったは「影響・変化はなかった」「どちらかというと影響・変化はなかった」の合計

調査結果抜粋

18歳意識調査の棒グラフ。「生成AIについて知っていますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。全体(n=1,000)で「知っていて、使ったことがある」と答えた人は36.1%。「使ったことはないが、知っている・聞いたことがある」と答えた人は50.3%。「生成AIについて知らない・聞いたことがない」と答えた人は13.6%。男性(n=514)で「知っていて、使ったことがある」と答えた人は41.8%。「使ったことはないが、知っている・聞いたことがある」と答えた人は48.1%。「生成AIについて知らない・聞いたことがない」と答えた人は10.1%。女性(n=486)で「知っていて、使ったことがある」と答えた人は30.0%。「使ったことはないが、知っている・聞いたことがある」と答えた人は52.7%。「生成AIについて知らない・聞いたことがない」と答えた人は17.3%。
生成AIの認知度・利用状況
18歳意識調査の棒グラフ。「高校や大学の授業や課外活動で、生成AIについて聞いたことはありますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。「授業で生成AIの仕組み・特性やリスクについて学んだことがある」と答えた人は全体 (n=806)では31.8%。男性 (n=423)では30.5%。女性 (n=383)では33.2%。「学校や大学での生成AIの活用ルールが定められている」と答えた人は全体 (n=806)では21.8%。男性 (n=423)では21.5%。女性 (n=383)では22.2%。「生成AIを活用する授業を受けたことがある」と答えた人は全体 (n=806)では11.2%。男性 (n=423)では10.9%。女性 (n=383)では11.5%。「授業以外の活動で生成AIの仕組み・特性やリスクについて学んだことがある」と答えた人は全体 (n=806)では11.0%。男性 (n=423)では13.0%。女性 (n=383)では8.9%。「生成AIを活用する、授業以外の活動を実施したことがある」と答えた人は全体 (n=806)では3.6%。男性 (n=423)では5.0%。女性 (n=383)では2.1%。「学校や大学で、生成AIについて聞いたことはない」と答えた人は全体 (n=806)では31.1%。男性 (n=423)では31.7%。女性 (n=383)では30.5%。「覚えていない・わからない」と答えた人は全体 (n=806)では14.3%。男性 (n=423)では13.5%。女性 (n=383)では15.1%。
高校や大学の授業・課外活動での生成AIについての取り扱い
18歳意識調査の棒グラフ。「今年の夏休みの課題・宿題に生成AIを活用しましたか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。全体(n=806)で「活用した」と答えた人は7.9%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定」と答えた人は2.5%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定はない」と答えた人は7.8%。「活用していない」と答えた人は55.3%。「課題・宿題はなかった」と答えた人は26.4%。男性(n=423)で「活用した」と答えた人は8.3%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定」と答えた人は3.1%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定はない」と答えた人は8.0%。「活用していない」と答えた人は55.1%。「課題・宿題はなかった」と答えた人は25.5%。女性(n=383)で「活用した」と答えた人は7.6%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定」と答えた人は1.8%。「まだ取り組んでいないが、活用する予定はない」と答えた人は7.6%。「活用していない」と答えた人は55.6%。「課題・宿題はなかった」と答えた人は27.4%。
今年の夏休みの宿題・課題での生成AI活用状況

調査概要

第57回「生成AI」

調査対象 全国の17歳~19歳男女、計1,000名
実施期間 2023年8月19日(土)~8月20日(日)
調査手法 インターネット調査

18歳意識調査とは

民法の改正に伴い2022年4月には成人年齢も18歳となり、次代を担う18歳の意識を知り、記録することの重要性が高まっています。日本財団は、選挙権年齢の引下げをきっかけに、2018年10月より、18歳前後の若者の価値観、政治・選挙に対する態度、社会課題の理解などを継続的に調査してきました。

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お問い合わせ

日本財団 経営企画広報部 広報チーム
18歳意識調査担当

  • 電話:03-6229-5131
  • メールアドレス:pr@ps.nippon-foundation.or.jp