日本財団18歳意識調査結果 第62回テーマ「国や社会に対する意識(6カ国調査)」国の将来や自分の未来に対する夢 日本の若者いずれも最下位

日本財団は2月に実施した62回目の18歳意識調査で、日本・アメリカ・イギリス・中国・韓国・インドの若者各1000人(17~19歳)に「国や社会に対する意識」を聞きました。まず自国の将来について「良くなる」と答えた日本の若者は全体の15%、自身の将来について「夢を持っている」は60%といずれも6カ国の中で最も低い数字でした。
「自国は国際社会でリーダーシップを発揮できる」も、やはり6カ国中最下位。国の重要な課題に関しては、1位が少子化、2位が高齢化。少子高齢化が急速に進む日本と韓国が同じ結果となっています。関連して「高齢者」と「若者」に対する支援の現状について聞いたところ、日本の若者の評価は「高齢者支援が充実している」が「若者支援が充実している」を25.9ポイントも上回り、差がいずれも一桁台の他の5カ国と際立った違いを見せています。
このほか「自分の行動で国や社会を変えられると思う」は46%、「自分には人に誇れる個性がある」が約54%とこちらも6カ国中最下位となるなど、他国の若者に比べ日本の若者の自己肯定感や自己効力感が低い実態が数字にも表れています。

第62回「国や社会に対する意識(6カ国調査)」主な結果

  • 自国の将来について:
    「良くなる」と回答した人の割合
    中国85.0%、インド78.3%、韓国41.4%、アメリカ26.3%、イギリス24.6%、日本15.3%
  • 自国について:
    「同意」+「どちらかといえば同意」の合計
日本 アメリカ イギリス 中国 韓国 インド
機会があれば留学や他国で就労をしてみたいと思う 52.8% 71.5% 76.7% 72.6% 79.3% 76.1%
自国は、国際社会でリーダーシップを発揮できる 41.1% 66.5% 60.1% 95.0% 61.5% 85.4%
自国には、優れたリーダーがいる 36.8% 42.9% 35.6% 95.0% 56.6% 80.8%

調査結果抜粋

18歳意識調査の棒グラフ。「自分の国の将来について」の質問に回答した人の項目別割合(%)。中国は良くなる85.0%、悪くなる3.3%、変わらない4.9%、どうなるか分からない6.8%。インドは良くなる78.3%、悪くなる7.3%、変わらない5.5%、どうなるか分からない8.9%。韓国は良くなる41.4%、悪くなる31.2%、変わらない9.9%、どうなるか分からない17.5%。アメリカは良くなる26.3%、悪くなる34.2%、変わらない12.5%、どうなるか分からない27.0%。イギリスは良くなる24.6%、悪くなる40.4%、変わらない14.1%、どうなるか分からない20.9%。日本は良くなる15.3%、悪くなる29.6%、変わらない23.6%、どうなるか分からない31.5%。
自分の国の将来について
18歳意識調査の棒グラフ。「自身と社会の関わりについて」の質問に回答した人の国別項目別割合(%)。「国や社会に役立つことをしたいと思う」と答えた人は、日本では64.3%、アメリカでは78.4%、イギリスでは77.7%、中国では93.6%、韓国では71.1%、インドでは85.9%。「自分は責任がある社会の一員だと思う」と答えた人は、日本では61.1%、アメリカでは79.4%、イギリスでは80.7%、中国では92.1%、韓国では74.5%、インドでは86.8%。「ボランティア活動に参加したい」と答えた人は、日本では60.4%、アメリカでは76.3%、イギリスでは68.6%、中国では89.8%、韓国では70.5%、インドでは79.2%。「慈善活動のために寄付をしたい」と答えた人は、日本では58.4%、アメリカでは78.4%、イギリスでは79.5%、中国では87.2%、韓国では66.6%、インドでは84.4%。「自分は大人だと思う」と答えた人は、日本では49.6%、アメリカでは76.6%、イギリスでは75.8%、中国では90.0%、韓国では54.8%、インドでは81.7%。「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」と答えた人は、日本では45.8%、アメリカでは65.6%、イギリスでは56.1%、中国では83.7%、韓国では60.8%、インドでは80.6%。
自身と社会の関わりについて

調査概要

第62回「国や社会に対する意識(6カ国調査)」

調査対象 日本・アメリカ・イギリス・中国・韓国・インドの17歳~19歳男女、各国1,000名
実施期間 2024年2月22日(木)~3月5日(火)
調査手法 インターネット調査

18歳意識調査とは

民法の改正に伴い2022年4月には成人年齢も18歳となり、次代を担う18歳の意識を知り、また記録することの重要性が高まっています。日本財団は、選挙権年齢の引下げをきっかけに、2018年10月より、18歳前後の若者の価値観、政治・選挙に対する態度、社会課題の理解などを継続的に調査してきました。

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