少子化に対する意識調査 未婚者の3人に1人以上が「結婚しないと思う」将来子どもを持ちたい/持ちたくない 4割弱でほぼ同率

急速な少子化の進行が国の将来に大きな課題を投げかけ、政府が「異次元の少子化対策」に取り組む中、日本財団は2024年9月、全国の15~45歳の男女計6,000人を対象に、少子化に対する意識をインターネットで聞きました。

調査では結婚の意向から子どもを望まない理由、理想の子ども数、少子化に対する考え、国や企業に望む対策、財源確保策などを幅広く質問しています。目立った回答結果を以下、列記します。ご参照ください。

調査結果の主なポイント

  • 未婚者の38.5%が「結婚しないと思う」と回答。結婚願望ありは45.9%
  • 結婚を希望しない理由「独り身が向いていると思うから」がトップ(40.1%)
  • 将来子どもを持ちたい人と持ちたくない(・いなくてもよい)人の割合はともに4割弱
  • 子どもを持ちたくない理由1位「経済的な負担」、2位は「自由な時間・生活を優先したい」
  • 実際に持つと思う子ども数「3人以上」が5%台。経済的負担が大きいのが主な理由
  • 出産や子育てに影響する要因には「職場環境」が上位。「近隣の助け合い」など地域社会の影響は薄い
  • 少子化の進行による懸念「若者の負担増」「社会保障制度の崩壊」が上位、「特にない・わからない」が26%

調査概要

少子化に関する意識調査

調査対象 全国の15~45歳の男女 計6,000名
実施期間 2024年9月26日(木)~9月30日(月)
調査手法 インターネット調査
少子化に関する意識調査の円グラフ。未婚者を対象とした「将来、結婚したいという気持ちはありますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。
回答数n=3,935。「ある」と答えた人は45.9%「ない」と答えた人は33.4%「わからない」と答えた人は20.8%。
【未婚者】将来の結婚の意向
少子化に関する意識調査の円グラフ。未婚者を対象とした「現実的なことを考えて、生涯でご自身が実際に結婚すると思いますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。
回答数n= 3,935。「結婚すると思う」と答えた人は27.4%「結婚しないと思う」と答えた人は38.5%「わからない」と答えた人は34.1%。
【未婚者】現実的な結婚の見込み
少子化に関する意識調査の棒グラフ。未婚者を対象とした「あなたが結婚を希望しない理由はなんですか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。
回答数n=1,313。「自分は独り身が向いていると思うから」と答えた人は40.1%。「結婚するメリットが思いつかないから」と答えた人は32.9%。「自分の人生を優先したいから」と答えた人は29.1%。「共同生活に不安があるから」と答えた人は27.1%。「家族を持つ責任・負担を負いたくないから」と答えた人は26.4%。「経済的な懸念があるから」と答えた人は24.9%。「結婚相手を探すのが面倒だから」と答えた人は20.3%。「異性に関心がないから」と答えた人は15.9%。「健康上の懸念があるから」と答えた人は8.7%。「仕事(学業)に集中したいから」と答えた人は4.3%。「苗字が変わるのが嫌だから」と答えた人は3.7%。「その他」と答えた人は1.1%。「特に明確な理由はない・わからない」と答えた人は23.2%。
【未婚者】結婚を希望しない理由
少子化に関する意識調査の円グラフ。子どもがいないと回答した人を対象とした「あなたは、将来的に子どもを持ちたいと思いますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。 回答数n=4,431。「持ちたい」と答えた人は37.2%「持ちたくない・いなくてもよい」と答えた人は35.7%「考えたことはない・わからない」と答えた人は27.1%。
【子どもがいない人】将来的な子どもの希望
少子化に関する意識調査の棒グラフ。子どもがいない&望むと回答した人を対象とした「あなたが理想とする子どもの人数は何人ですか。また、現実的に考えて、実際に生涯で持つと思う子どもの人数は何人ですか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。 回答数n=1,650。「理想とする子どもの数は0人」と答えた人は0%。「実際に持つと思う子どもの数は0人」と答えた人は15.7%。「理想とする子どもの数は1人」と答えた人は25.3%。「実際に持つと思う子どもの数は1人」と答えた人は37.5%。「理想とする子どもの数は2人」と答えた人は58.1%。「実際に持つと思う子どもの数は2人」と答えた人は42.0%。「理想とする子どもの数は3人以上」と答えた人は16.7%。「実際に持つと思う子どもの数は3人以上」と答えた人は4.8%。
【子どもがいない&望む人】理想・実際に持つと思う子どもの人数
少子化に関する意識調査の棒グラフ。子どもの理想の数が2人以下(もしくは理想の数は無い)と回答した人を対象とした「3人以上の子どもを持とうと思わない理由は何ですか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。回答数n= 2,546。 「経済的負担が大きいから(養育費、教育費など)」と答えた人は39.9%。「3人以上の出産・育児に自信がないから」と答えた人は28.4%。「給与水準が低く、経済的余裕がないから」と答えた人は22.5%。「仕事と育児の両立が難しいから」と答えた人は20.7%。「育児のストレスが増えるから」と答えた人は16.5%。「自分の自由な時間や生活を優先したいから」と答えた人は12.8%。「子どもが健康に育つか不安だから」と答えた人は9.3%。「自身またはパートナーの健康上の懸念があるから」と答えた人は8.9%。「家が狭いから」と答えた人は8.4%。「パートナーの家事・育児への協力が得られないから」と答えた人は7.4%。「保育・学童サービスが不足しているから」と答えた人は7.0%。「パートナーが望まないから」と答えた人は5.4%。「自分のキャリアを優先したいから」と答えた人は5.1%。「その他」と答えた人は2.2%。「特に明確な理由はない・わからない」と答えた人は21.6%。
【子どもを望む人:理想の数が2人以下、子あり:現状も理想も2人以下(または理想の数は無い人)】3人以上の子どもを持たない・持ちたくない理由
少子化に関する意識調査の棒グラフ。「出産・子育てに関する意思決定に対する影響度」の質問に回答した人の項目別割合(%)。回答数n= 6,000。 「【企業】 職場環境(給与水準、労働時間、職場の雰囲気、上司・同僚の理解など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.4%。「2」と答えた人は6.6%。「3」と答えた人は32.9%。「4」と答えた人は28.0%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は27.2%。「影響がある(4と5)の計」は55.2%。 「【国】 制度(児童手当、育児休業給付金など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は6.8%。「2」と答えた人は6.8%。「3」と答えた人は31.5%。「4」と答えた人は28.5%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は26.5%。「影響がある(4と5)の計」は55.0%。 「【地方自治体】 制度(独自の子育て支援手当、医療費助成など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.6%。「2」と答えた人は7.1%。「3」と答えた人は33.7%。「4」と答えた人は29.8%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は23.9%。「影響がある(4と5)の計」は53.7%。 「【企業】 支援制度(育児休暇、時短勤務、在宅勤務制度など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.4%。「2」と答えた人は7.2%。「3」と答えた人は34.0%。「4」と答えた人は29.1%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は24.4%。「影響がある(4と5)の計」は53.5%。 「【家族】 家庭環境(住居の広さ、家計の状況など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.5%。「2」と答えた人は6.5%。「3」と答えた人は36.5%。「4」と答えた人は26.7%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は24.9%。「影響がある(4と5)の計」は51.6%。 「【家族】 サポート体制(育児の分担、親族による支援など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.7%。「2」と答えた人は6.7%。「3」と答えた人は36.2%。「4」と答えた人は29.1%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は22.3%。「影響がある(4と5)の計」は51.3%。 「【国】 環境整備(保育所の整備、労働法制の改革など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.7%。「2」と答えた人は8.0%。「3」と答えた人は36.0%。「4」と答えた人は27.3%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は22.9%。「影響がある(4と5)の計」は50.3%。 「【地方自治体】 環境整備(地域の保育サービス、公園・児童館の整備など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は5.9%。「2」と答えた人は9.0%。「3」と答えた人は38.2%。「4」と答えた人は27.8%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は19.1%。「影響がある(4と5)の計」は46.9%。 「【地域社会】 支援制度(ファミリーサポートセンター、子育てサークルなど)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は6.7%。「2」と答えた人は9.9%。「3」と答えた人は41.2%。「4」と答えた人は26.5%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は15.8%。「影響がある(4と5)の計」は42.3%。 「【地域社会】 環境(近隣の助け合い、子育てに優しい地域の雰囲気など)」の影響度について「全く影響しない(1)」と答えた人は6.8%。「2」と答えた人は10.3%。「3」と答えた人は41.8%。「4」と答えた人は25.4%。「非常に影響がある(5)」と答えた人は15.7%。「影響がある(4と5)の計」は41.1%。
【全員】出産・子育てに関する意思決定に対する影響度
少子化に関する意識調査の棒グラフ。全員を対象とした「あなたは日本における少子化の進行により、どのような状況になることを懸念しますか。」の質問に回答した人の項目別割合(%)。 回答数n=6,000。「社会を支える若者の負担が増える」と答えた人は46.9%。「医療・年金など社会の基幹システムが崩壊しかねない」と答えた人は42.2%。「経済が低迷し、社会が活気を失う」と答えた人は38.9%。「高齢労働者、外国人労働者が増える」と答えた人は37.4%。「地方の過疎化が一段と進む」と答えた人は35.7%。「その他」と答えた人は0.6%。「特にない・わからない」と答えた人は26.0%。
【全員】少子化の進行で懸念されること

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