日本財団18歳意識調査結果 第69回テーマ「環境」「気候変動」9割近くが将来に不安 対策を進める主体は「自分たち若者」が半数超す

日本財団は3月、「環境」をテーマに69回目の18歳意識調査を行い、激しさを増す気候変動の影響やそれに対する対策、環境に配慮した取り組みなどについて若者の認識を聞きました。

まず気候変動の影響。回答者の5割超が現在の自分の生活、さらに6割弱は将来の自分の生活に影響があると答え、うち9割近くは将来に「不安を感じる」としています。これまでの社会に関しては半数強が「経済発展だけが」あるいは「環境より経済発展が」より重視されてきたと答え、政府の気候変動対策を評価する声は2割弱に留まっています。

未来に向け地球温暖化対策の先頭に立つべき世代としては、過半数が「現在の若者」(自分たちの世代)を挙げ、4割近くは「経済発展と環境配慮をバランスよく重視していきたい」としています。

環境に配慮して普段行っている取り組みでも、「食べ物を残さないようにする/外食の際は店が許せば食べ残した食事を持ち帰る」を筆頭に「誰もいない部屋の消灯」や「買い物の際のマイバック持参」、「ごみの分別」がいずれも4割を超え、食べ物やファッションなどの購入では約6割が「価格が高くなっても環境問題の解決につながる商品・サービスを選ぶ」と答えるなど、環境問題に前向きな若者の姿が数字に表れています。

調査ではこのほか理想のエネルギー構成などを幅広く質問、性別による分析を含め豊富なデータを報告書に盛り込んでいます。是非、参照ください。

第69回「環境」結果の概要

  • 将来の自分の生活への気候変動の影響:
    ある 57.5% / ない 8.5%
    • あるは「非常にある」「少しある」の合計、ないは「まったくない」「あまりない」の合計
  • 気候変動による影響への不安:
    感じる 85.9% / 感じない 5.6%
    • 感じるは「非常に感じる」「少し感じる」の合計、感じないは「まったく感じない」「あまり感じない」の合計
  • 地球温暖化対策を進めていくべき世代:
    現在の高齢者 8.0% / 現在の中高年 20.0% / 現在の若者(自分たちの世代) 53.2% / 現在の子どもたち 17.1% / その他 1.7%

調査結果抜粋

気候変動による影響への不安(気候変動によって、将来(自分が生きている間)の自分の生活に影響が「非常にある」または「少しある」と回答した人が対象)

18歳意識調査の100%積み上げ横棒グラフ。気候変動によって将来の自分の生活に影響が「非常にある」または「少しある」と回答した人を対象に、「気候変動による生活への影響について、あなたは今、どの程度不安を感じますか。」と質問した。その回答の項目別割合(%)を示す。 全体(n=575)のうち、「非常に感じる」と答えたのは40.9%。「少し感じる」と答えたのは45.0%。「どちらでもない」と答えたのは8.2%。「あまり感じない」と答えたのは4.0%。「まったく感じない」と答えたのは1.6%。「わからない」と答えたのは0.3%。 男性(n=311)のうち、「非常に感じる」と答えたのは41.2%。「少し感じる」と答えたのは43.7%。「どちらでもない」と答えたのは10.3%。「あまり感じない」と答えたのは3.5%。「まったく感じない」と答えたのは1.3%。「わからない」と答えたのは0.0%。 女性(n=264)のうち、「非常に感じる」と答えたのは40.5%。「少し感じる」と答えたのは46.6%。「どちらでもない」と答えたのは5.7%。「あまり感じない」と答えたのは4.5%。「まったく感じない」と答えたのは1.9%。「わからない」と答えたのは0.8%。
気候変動による影響への不安(気候変動によって、将来(自分が生きている間)の自分の生活に影響が「非常にある」または「少しある」と回答した人が対象)
  • 男性の「わからない」は0.0%

地球温暖化対策を進めていくべき世代

18歳意識調査の100%積み上げ横棒グラフ。「あなたは、未来に向けて地球温暖化対策を先頭に立って進めていくべき世代はだれだと思いますか。1つだけ選んでください。」という質問に対する回答の項目別割合(%)を示す。 全体(n=1,000)のうち、「現在の高齢者」と答えたのは8.0%。「現在の中高年」と答えたのは20.0%。「現在の若者(自分たちの世代)」と答えたのは53.2%。「現在の子どもたち」と答えたのは17.1%。「その他」と答えたのは1.7%。 男性(n=513)のうち、「現在の高齢者」と答えたのは9.9%。「現在の中高年」と答えたのは18.3%。「現在の若者(自分たちの世代)」と答えたのは51.9%。「現在の子どもたち」と答えたのは17.7%。「その他」と答えたのは2.1%。 女性(n=487)のうち、「現在の高齢者」と答えたのは6.0%。「現在の中高年」と答えたのは21.8%。「現在の若者(自分たちの世代)」と答えたのは54.6%。「現在の子どもたち」と答えたのは16.4%。「その他」と答えたのは1.2%。
地球温暖化対策を進めていくべき世代

環境問題に関する行動や方法についての考え

18歳意識調査の100%積み上げ横棒グラフ。「次に示す環境問題に関する行動や方法について、あなたの考えを教えてください。(項目ごとに単一回答)」という質問に対する回答の項目別割合(%)。いずれもn=1,000。 「環境にやさしい商品を購入する」という項目について、「有効である」が33.0%、「どちらかといえば有効である」が36.1%、「どちらかといえば有効ではない」が14.4%、「有効ではない」が16.5%。 「環境問題に関するボランティア活動に参加する」という項目について、「有効である」が29.2%、「どちらかといえば有効である」が36.4%、「どちらかといえば有効ではない」が15.7%、「有効ではない」が18.7%。 「環境問題の解決に取り組むNPOや市民団体に寄付を行う」という項目について、「有効である」が24.7%、「どちらかといえば有効である」が39.3%、「どちらかといえば有効ではない」が16.4%、「有効ではない」が19.6%。 「環境問題を引き起こしうる企業の商品について不買運動に参加する(対象商品を買わないようにする)」という項目について、「有効である」が23.2%、「どちらかといえば有効である」が31.4%、「どちらかといえば有効ではない」が21.5%、「有効ではない」が23.9%。 「環境問題への対策を訴えるために新聞等に投書する、またはSNSで意見を発信・リツイートする」という項目について、「有効である」が21.4%、「どちらかといえば有効である」が33.7%、「どちらかといえば有効ではない」が22.1%、「有効ではない」が22.8%。 「環境問題への対策を訴える署名活動に参加する」という項目について、「有効である」が20.7%、「どちらかといえば有効である」が36.5%、「どちらかといえば有効ではない」が21.1%、「有効ではない」が21.7%。 「環境問題への対策を訴えるデモの主催・参加など、直接行動する」という項目について、「有効である」が18.1%、「どちらかといえば有効である」が33.3%、「どちらかといえば有効ではない」が24.3%、「有効ではない」が24.3%。
経験環境問題に関する行動や方法についての考え

調査概要

第69回「環境」

調査対象 全国の17歳~19歳男女、計1,000名
実施期間 2025年3月14日(金)~3月17日(月)
調査手法 インターネット調査

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