2023年度卒業生から寄付者の皆さまへのメッセージ
今年3月に開催された活動報告会にて、「夢の奨学金」卒業の奨学生から寄付者の皆さまへメッセージが読み上げられました。その一部をご紹介します。
寄付者の皆さまへ
5期生 青山学院大学卒業
私は寄付者の皆さまの応援があったからこそ、大学4年間を駆け抜けることができました。「夢を持つな」「進学しても時間の無駄」進学以前、私はこうした言葉に深く傷つき、自己嫌悪から挑戦を諦めていた時期がありました。そのなかで、当奨学金を紹介していただき、無力な自分と社会を少しでも変えたい想いから応募に至りました。奨学生として採択していただいたときには喜びよりも、自己無力感より「自分で良いのか?」という不安が強くありました。そんなとき、事務局の方より「この奨学金は寄付金で成り立っています。つまり、寄付者の皆さまも奨学生を応援してくれています。だからこそ、学生生活の間にしか学べない事、経験できない事を吸収してきてくださいね。」とお言葉をいただきました。このとき、私の進学を応援してくれている方が沢山いるのだと、嬉しさと感動を強く実感した事を今でも鮮明に覚えています。そのため、私は学業を第一優先に取り組みながら、大学生の間に多様な経験をしてきました。その結果、私は学部内でトップの成績を収めたうえで、かつて諦めていた夢の企業に内定をいただけました。これは寄付者の皆さまの応援と支援があったからこそ、成し遂げることが出来たと強く実感しております。改めまして、大学進学そして多様な経験機会を与えていただけましたこと、大変感謝申し上げます。
引き続き「夢の奨学金」の活動を見守って頂けますと幸いです。
寄付者の皆さまへ
5期生 酪農学園大学卒業
この度は、寄付者の皆さまにおかれましては多大なるご支援を頂き、心から感謝申し上げます。
大学生活を振り返って、この4年間は夢に向かってまっすぐに突き進み、沢山の事に挑戦し、多くの経験を得たそんな4年間でした。
地元を離れて地方の大学に進学し、沢山の仲間と出会い支えられて、教職という夢を叶えることができました。
また、カナダに留学し日本とカナダにおいての農業の在り方や違いについて自分なりのテーマを持って学ぶことができたのは、私自身の中で大きな経験であり財産となりました。
そして、何事にも進んで挑戦することの大切さを改めて知る事ができました。
私の目標は、生徒に可能性を与えられる教師になることです。
私自身の大学生活を含めた全ての経験が、生徒の夢や目標を後押しし、サポートできるような教師になります。
そして、夢は諦めなければ叶うということをこれからも証明し続けていきたいです。
改めまして本当に多くのご支援をありがとうございました。
ご寄付、ご支援をいただいた皆さまへ
6期生 弘前大学卒業
私は大学2年生の代から奨学生として財団様に受け入れていただき、この度無事に大学を卒業致します。
今、大学の合格通知を受け取った時のことを振り返ると、たくさんの葛藤があったと改めて感じます。その時の私にとって合格通知を受け取ることは、良くも悪くも大きな決断でした。大学生活はずっと望んでいた勉強ができることや、4年間学びに集中できる環境などたくさんの希望に溢れていた反面、4年間の学費と生活費を考えた時の絶望感もあり、それらの思いが混在する中で覚悟を決め入学を決意したのを覚えています。
私の入学は2019年、ちょうど感染病が流行った時期でもあり、学校はフルリモート、アルバイトの一切の禁止、人との交流の禁止など制限だらけの中で、ひとり部屋に篭らざるを得ない状況が続きました。そのことから、金銭面、学習面、精神面、全てにおいて辛い立場に立たされ自分の選択は誤りだったと何度も自責の念にかられました。
そのため、2年目の挑戦で晴れて財団様から奨学生に採択頂けた時は、自分の人生に光がさしたような気分でした。私は大学生活を続けても良いんだ、学ぶことを諦めなくてもいいんだと感じ、同時に金銭面という1つの大きなプレッシャーから解き放たことで、自然と涙が出たのを覚えています。
実際に奨学金を頂きながらの大学生活は、本当に心に余裕があり、今まで感じたことのなかった安心感の中で学びに集中することができました。また、心の余裕は学習面のみならず、人間関係や生活面などにも多くの良い影響を及ぼしたと感じています。
この4年間を振り返り、改めてご支援なしに私の大学生活は成り立たなかったと感じます。
金銭面のみならず、ソーシャルワーカーさん、仲間との繋がりも含めたご支援だったからこそ、今の私があります。
私の不安と絶望に溢れた人生は、今は明るく希望あるものとなりました。
3年間ご支援いただき本当にありがとうございました。
寄付者の皆さまへ
7期生 秋田大学大学院卒業
私は今日までの2年間、寄付者の皆さまに寄付していただいた「夢の奨学金」を利用させて頂くことで、大学院に通うことが出来ました。大学院では数学科にて数学を研究しております。院で数学を研究して、数学の難しい未解決問題を世界で最初に解くということは私の幼少期からの大きな夢でした。大学で専門的な数学に触れるうちに、自身の専門分野で新発見をしたいと強く思うようになりました。そして夢の奨学金制度を利用させて頂くことで、大学院に進学することが出来ました。院での念願の数学の研究活動は私にとってまさに夢のような時間でした。そして2年の探求の末ついに私は未解決問題を解き明かし、在学中に論文の投稿と学会発表を行うことが出来ました。皆さまのご支援のおかげで、このような成果を成し遂げることが出来き、夢を叶えることが出来きました。数学は社会を支える理工学の基底であり、この研究結果もいずれ必ず社会の役に立つと確信しております。
寄付者の皆さまへ
8期生 九州大学大学院卒業
私は大学院にて機械工学を専攻している24歳です。
皆さまのおかげで金銭的な不安を抱くことなく、非常に充実した学生生活を送ることができました。勉学や研究を通じて自身の専門性を高めることができただけでなく、様々な経験を積み、人間的にも成長できた期間であったと感じています。
また、皆さまの存在によって、「私を支えてくださる方がいらっしゃる。私は1人ではない。」と勇気づけられるような気持ちになり、日々頑張る上での心の支えとなっておりました。
私が生活していた児童養護施設には100年以上の長い歴史がありますが、金銭面をはじめとする様々な問題があり、大学に進学した人は過去1人もいませんでした。
しかし、皆さまのお力添えによって、私が大学で学ぶことができたということが、次の世代にとって「自身も夢を叶えられるかもしれない」という希望に繋がり、彼らが夢に向かって努力するきっかけになれることを願っております。
私はこの春から化学メーカーに就職し、工場設備の保全技術に関する研究開発業務に取り組みます。
技術者として社会に新しい価値を提供することを通じて、皆さまからいただいたご恩を社会に広く還元していきたいと考えております。
この度は多大なるご支援賜りまして、誠にありがとうございました。
寄付者の皆さまへ
4期生 愛知県立大学卒業
この度は、夢の奨学金へのご理解・寄付をありがとうございました。皆さまの寄付のおかげで、一度は諦めようとした大学進学を叶えることができ、とてもいい経験になりました。勉強だけでなく、アルバイトや趣味にも多く触れられる時間となり、社会経験を積むこともできました。今まで、大学進学は家庭がある人、親と関係を断っていない人でないと叶えられないものだと考えていましたが、この制度がより広まって多くの家庭に悩みを抱えている人が大学・専門学校進学を叶えられるといいな、と感じております。
私は、今後本来夢だと言った司書の道から一度離れてしまいますが、大学進学を通して学んだこと、及び経験したことや興味を持ったことを活用して、何かしらの形で社会貢献できればと思います。現在就職活動中なので、どのような道に進むかはまだ決まっていないのですが、学んだことについて、私の場合は日本語学についてこれからも何かしらの形で触れていければと思います。
改めて、この度はありがとうございました。
寄付者の皆さまへ
5期生 名寄市立大学卒業
寄付者の皆さまへ、心から感謝申し上げます。
私の夢は、児童福祉司として児童相談所で働くことです。1人でも多くの子どもたちに「生きててよかった」と感じてほしいです。
この夢を持ち、夢の奨学金の力を借りて、大学に進学することができました。奨学金がなければ、経済的にも進学は諦めていたと思います。
そんな私ですが、今年3月に大学を卒業し、今年4月から新社会人になります。社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得し、長年の夢であった児童相談所の児童福祉司として働くチャンスを得ることができました。
私の4年間は毎日が楽しく、学びの多い、充実した日々でした。振り返ると、日本財団夢の奨学金の存在が大きかったことを実感します。
例えば、実習期間にソーシャルワーカーの方が面談を通して励ましてくれたり、奨学生同士の交流の中でモチベーションが上がったりなど、頼れる場所がひとつ増えるだけで心強く感じました。
また、生活費、引越し費用や教材費用を頂けるため、自らの叶えたいことに向かって、全力で取り組むことができたと思います。
4年間を振り返って、多くの出会い、経験を通し、奨学生で幸せだったなと心から感じます。この幸せを今度は社会に還元していけるように、これからも成長していきたいです。
私の人生に大きなチャンスを与えてくださり、本当にありがとうございました。