交流会を通して広がる奨学生の輪

こんにちは。夢の奨学金事務局です。

5月に入り、夏の兆しを感じる季節となりました。
本来であれば新しい学校にも慣れ始める頃でしょうか。
今年は新型コロナウイルスの影響もあり、夢の奨学金の奨学生たちの中にも、思うような学校生活を送れていない学生が多くいます。
オンライン授業が中心となり、アルバイトも減る中で、ネットやプリンターといったオンライン環境の整備に予想外の出費も嵩んでいると聞いています。
早くこの状況が落ち着き、奨学生たちが学業に集中できる環境が戻ることを願うばかりです。

さて、夢の奨学金では開始当初から奨学生同士の横の繋がりを重視してきました。
年に数回、日本財団ビルで交流会を開催し、親睦を深めます。
今回は、
「奨学生にとって交流会とは?」
をテーマに、過去のインタビュー記事を一部抜粋してお送りします。

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談笑する奨学生たち

奨学生同士の交流の場を大事に

奨学生になって1年余り。Kさんは、夢の奨学金の奨学生になって良かった点を問われ、お金以外のことを挙げた。

「もちろん、お金はありがたいです。でも、僕にとっては、奨学生同士の交流の場があることが、本当にありがたい。交流会に出ることで、自分では持っていない視点を、奨学生仲間からたくさん得られています。お金だけもらう奨学金だったら他にもありますが、ここまで交流する奨学金プログラムはないんじゃないでしょうか」

実際、児童養護施設でのボランティア活動を始める動機も、交流会から生まれた。積極的に他の奨学生に声を掛け語り合おうとする姿勢に、仲間から「しっかりしている」「深く考えて話してくれる」と信望も厚い。昨年5月に開かれた交流会では、交流会の内容を検討・準備する企画チームに入り、進行役を務めた。数十人規模に成長した奨学生のコミュニティが、一人ひとりにとって互いを知り、気持ちよく交流できる雰囲気になるよう、今後も交流会を大事にしていきたいとKさんは話す。

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昨年行われた交流会の1コマ

奨学生仲間は唯一の気の置けないコミュニティ

夢の奨学金でありがたいと思うものは、お金以外にもある。奨学生仲間の存在だ。
「自分の生い立ちについて、地元の友達にも実は話せていないんです。高校時代も、みんなが自宅へ遊びに呼び合っている時、自分だけそれができなかった。話せていないのは、今の学校でも同じです。でも、ここの仲間は、みんな話せて受け止めてくれる。私は施設とのつながりが薄いから、奨学生仲間が唯一の気の置けないコミュニティですね。気持ちが下がっていても、会っていると元気をもらえます」

3、4カ月に1度開かれる交流会は、パワーを蓄える大切な時間。どんなに疲れていても、忙しくても、参加が楽しみだと心から言える。今後も皆勤が続きそうだ。

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奨学生が企画したミニ運動会の様子

先がみえない不安定な状況だからこそ、今まで以上に横の繋がりを意識すべきなのかもしれません。
一同に会すことはなかなか難しいですが、別の形で奨学生同士が交流できる場を設けていきたいと思います。

日本財団 公益事業部 国内事業開発チーム 笹野綾香

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