2017年国連海洋会議「本会議」

米国・ニューヨーク

私たち日本財団は、長年に亘り、持続可能な海を実現するため取り組んでまいりました。私は、日本財団の会長として、これを実現するために、グローバルな取り組みの必要性を訴えてきました。しかし、喫緊の海洋危機に対して各国の取り組みは十分に対応出来ていないのが現状です。

2015年の国際海事機関(International Maritime Organization : IMO)の第29回総会で、私は、多様な海の問題を解決するためには、総合的な海洋管理を行うための新たな枠組みが必要だと提案しました。

本日、その具体的な枠組みとして私が国連に提案するのは、既存の機関をコーディネートする、海洋管理に関する政府間パネルの設置です。このパネルは、国連事務総長を通じて、国連総会に報告されます。このパネルは、持続可能な海にしていくために、様々な分野の専門家からの意見を求め、明確な行動を起こします。そして、様々な団体、政府、そしてその他のステークホルダーのこれまでの努力を集結し、より大きなコレクティブ・インパクトを生み出すように努めます。

そして、私はこのパネルの設立・運営資金を確保するための海洋管理基金が設置されることを、この場で提案したいと思います。

世界の海はいま、一刻の猶予も許されない状態です。私たちは、具体的に動き出さなければなりません。海と人類の未来のために確実な一歩を踏み出しましょう。

この海洋管理のための政府間パネルの実現のために、皆さまの協力をいただけるのであれば、日本財団は努力を惜しみません。