グローバル・アピール2023

於:バチカン

お集りの皆さん。本日はバチカンで開催されている「ハンセン病国際シンポジウム~誰も取り残さない社会の実現」に参加している団体そして個人の皆さまにご賛同いただき、今年で18回目となるグローバル・アピールを発信できることを嬉しく思います。

私は、ハンセン病と病気にまつわる差別のない世界を目指し、「現場には問題点と答えがある」という信念のもと40年以上にわたり120ヶ国以上の現場で活動してきました。私は当初病気を治すことに心血を注いでおりましたが、病気が治っても彼らの生活が一向に改善されませんでした。その時私は、社会の側が持つハンセン病に対する差別という病気も治さなければならないと気が付きました。

このグローバル・アピールはハンセン病当事者に対する差別を無くすために、従来のハンセン病コミュニティを越えて、様々な分野の指導者らの協力を仰ぎ、啓発の裾野を広げていくことを目的としています。これまで、ノーベル平和賞受賞者、国際法曹協会、世界医師会、列国議会同盟、国際パラリンピック委員会などが賛同団体として名を連ねています。今年は世界に13億人の信者を抱えるバチカンの力をお借りし、ハンセン病コミュニティと新たなパートナーシップを構築することで、ハンセン病当事者に対する差別撤廃につなげていくことを期待しております。

壇上にいる、本会議を主催する4団体の代表者及び世界各地から集まったハンセン病回復者を代表して、カトリック教徒でありハンセン病制圧活動に尽力しているミス・ブラジルのレティシアさんが、次世代を担う若者の代表として、宣言文の朗読を致します。レティシアさん、お願いします。