「造船復興みらい基金」補助事業による造船所が気仙沼市に完成

東日本大震災の津波で被災した宮城県気仙沼市内の中小造船会社4社が、合併により経営統合して発足した株式会社みらい造船の最新鋭の大型造船施設が完成。9月8日に、市内多数の造船関係事業者、気仙沼市の菅原市長、渡辺復興大臣、日本財団の尾形理事長などの関係者約400人が出席して完成記念式典が行なわれました。

新しい造船所は、気仙沼市が市内朝日町に造成した約4haの敷地に、高さ約7mの防潮堤で囲まれた内側に全ての施設を配置した津波対応型として整備。海中に設置したエレベーター(シップリフト)で船を上下させ、陸側とレールを使って水平移動させる全国的にも珍しい作業効率の高い最新鋭の造船所です。

日本財団の尾形理事長から「地元の中小企業である造船4社が、100年続いた暖簾を下ろして一つの会社になって一致団結して、気仙沼の造船業の未来を切り開こうとする姿に感動した。」
渡辺復興大臣から「気仙沼の復興のまさにシンボル、宮城の復興さらには東北の被災地全体の復興に大きく寄与するだろう。」
などの話がありました。

この補助事業は、「水産の街気仙沼」の本格復興に向けたシンボル的事業として、日本財団の他、国、宮城県、気仙沼市、など多数の関係先からの全面的支援を受けて完成。

日本財団では、建設費114億円のうち、助成金8億円、災害支援無利子融資33億円の他、「造船復興みらい基金」から70億円の支援を行ないました。

「造船復興みらい基金」は、日本財団が、国(国土交通省)の補助金を得て、2013年度から実施していた被災造船業等復興支援事業。
基金からは、これまでに石巻市、大船渡市などで7件の造船所復興事業への補助を行ない、8件目となる今回気仙沼市での補助対象施設完成により、予定していた補助事業は全て完了し、基金は今年度中に閉鎖・清算予定です。

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造船所完成記念セレモニー
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造船所全景

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日本財団 海洋事業部造船復興支援チーム

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