日本語学校に通うウクライナ避難民奨学生81人が集まり、1泊2日の研修・交流イベントを実施

日本財団は、一人ひとりが希望する形での就業を目指すウクライナ避難民に対し、必要な日本語を習得することを目的に、日本語学校に通うための奨学金を給付しています。このたび、全国の奨学生81人が日本財団ビルに集まり、1泊2日の研修・交流イベントに参加しました。

1日目は、既に日本の企業に就職し、働いている避難民の経験談を聞いた上で、ワークショップを通じて将来像・目標を考え、話し合いました。当日は、ウクライナ避難民に加え、基金設立にご協力いただいたコルスンスキー駐日ウクライナ大使が出席しました。また同様にご協力いただいたエマニュエル駐日米国大使より、ウクライナ避難民を応援するビデオメッセージも届きました。

2日目は、日本ウクライナ友好協会の協力のもと、5つのグループに分かれ、避難民同士で交流しながら日本文化に親しむツアーを実施しました。日本財団が東京・渋谷で実施するTHE TOKYO TOILETの見学、藍染めや茶道体験、現代アートミュージアムの見学などをしました。

なお、イベント後にアンケートを実施したところ、参加した避難民の97%がイベントに満足し、93%がイベント参加により日本語学習意欲が高まったという結果が得られました。

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将来を考えるワークショップの様子(1日目)
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5つのグループに分かれて実施した日本を知る観光ツアーの様子(2日目)

コメント

コルスンスキー駐日ウクライナ大使

避難してから1年が経ちましたが、就職できた人は多くありません。その理由の一つは言葉の壁でした。1年前に日本財団と米国大使と対応策を考えました。その後、多くの人のおかげで、皆さんが無料で日本語の勉強ができる資金を集めることができました。日本語は難しいですが、日本語を覚え、日本の社会から学べることは多くあります。日本人と協力し、経験を得て、その知識をウクライナのために使ってください。これからも勉強や就職を頑張ってください。そのまま日本に残ったとしても、ウクライナに帰ったとしても、社会に貢献できれば良いと考えます。

画像:コルスンスキー駐日ウクライナ大使

エマニュエル駐日米国大使

避難された皆さま、日本にようこそ。日本の豊かな文化や伝統、互助精神を深く学び、生活再建という厳しい道に向かう皆さんの意欲を感じます。日本語の習得はその第一歩となります。ウクライナと日本が文化の繋がりを長く築いていく中で、人や文化の絆である糸が織りなすのは、力と団結という布です。心に留めてください。日本の思い出と日本の心を祖国に持ち帰り、未来への礎を築くことが大切だと。

画像:エマニュエル駐日米国大使