ベトナムの少数民族に対する教育改善のための新規共同事業がスタート!

日本財団とGlobal Partnership for Education (GPE)は、2024年3月21日(木)にベトナムの少数民族に対する教育支援事業のオープニング式典を開催し、ベトナム全土で少数民族の生徒が質の高いインクルーシブな教育を受けられるようにするため、3年間で520万米ドル(約7億8千万円)の助成金を共同で拠出することを発表しました。本プロジェクトは、日本財団とGPEがセーブ・ザ・チルドレン・ベトナムへ助成し、ベトナム教育訓練省と共に事業を進めていくものです。

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ベトナムのハノイで開催されたオープニング式典にて(左から:日本財団会長の笹川、GPEのノース副CEO、教育省のキム・チー教育訓練副大臣、セーブ・ザ・チルドレン・ベトナムのフオン代表)

式典に参加したベトナムのグエン・ティ・キム・チー教育訓練副大臣は、日本財団とGPEによる支援を歓迎し、このプロジェクトにより、少数民族の子どもたちと障害のある子どもたちの教育へのアクセスのギャップが埋められ、プロジェクトの包括的な活動により、教師、生徒、保護者、地域社会が一体となった教育環境が構築されると意気込みを表明しました。

日本財団会長の笹川陽平は、「少数民族の子どもたちや障がいのある子どもたちが質の高い教育を受けられるよう、インクルーシブな教育環境の整備に協力できることを大変嬉しく思います。「ひとつの世界、ひとつの家族。」これが日本財団の基本理念です。私たちは長年にわたり、この国のパートナーとともに活動してきましたが、GPEやその他のパートナーと力を合わせることができ、大変嬉しく思っています。教育は発展の礎であり、私たちは皆、一人ひとりの子どもたちにこの機会を与えるために努力しなければなりません。明日、イエンバイ省の2つの学校を訪問する際に、こうした子どもたちやコミュニティーの何人かに会えることを楽しみにしています」と述べました。

GPEのチャールズ・ノース副最高経営責任者(CEO)は、教育への障壁に対するパートナーシップの力に触れ、今回の共同プロジェクトが、ベトナムの全ての少年少女に、地理や出自で不利益を被ることなく、学び成長する機会を与えることに貢献すると強調しました。

セーブ・ザ・チルドレン・ベトナムのル・ティ・タイン・フオン代表は、プロジェクトの開始について、関係者へ感謝の意を表しました。

ベトナムには、山岳地域を中心に54の少数民族が暮らしており、幼少期に公用語であるベトナム語の習得が十分ではないために、小学校入学以降の勉強についていけず、数多くの児童が取り残されてしまうことが大きな課題となっています。この課題に立ち向かうため、日本財団はパートナーとともに、少数民族の子供たちに対するバイリンガル教育を行うための教材作成や、教員への研修などの支援を行っていきます。

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